スクリーンショット 2026-01-11 21.26.51

井上尚弥がリング誌PFPの2位、バム・ロドリゲスが3位、中谷潤人が6位。3人とも複数のメディアで2025年のFighter Of The Year にノミネートされました。


井上と中谷がジュニアフェザー級で今年5月に激突することが内定しています。バムは2階級下のジュニアバンタム級ですが、井上vs中谷の勝者とのスーパーファイトが期待されています。


以下、リング誌の見立てです。

▶︎RING Ⅴの夜、中谷潤人が期待通りのパフォーマンスを見せることができなかったことで、井上の対戦相手として、バムロドリゲスの存在が大きくなっている。


▶︎2階級下のバムがいきなり井上に挑戦するのは現実的ではなく、バンタム級で井上拓真と対戦、そこで圧勝することでストーリーが出来上がる。


▶︎バムはなぜここまで評価が高いのか?

「2022年2月にジュニアフライ級でタイトルを狙っていたバムは、急遽ジュニアバンタム級のWBC王者決定戦に出場、カルロス・クアドラスを攻略。その4ヶ月後に、シーサケット・ソールビサイにもストップ勝ち」。

「フライ級に落として無敗のサニー・エドワーズを破壊」。「ジュニアフライ級に戻るとファン・フランシスコ・エストラーダに初めてTKO負けの苦杯を舐めさせ、プメレフ・カフとフェルナンド・マルチネスにも鮮烈な勝利を収めて、Undisputed championにリーチをかけている」。


▶︎井上が対戦した最強の対戦相手はノニト・ドネアだが、フィリピーノ・フラッシュは全盛期をとっくに過ぎていた。もし、バムと戦うとなると、少なくともテクニックでは井上のキャリアで最強。フットワークの速さと、多彩なアングルから繰り出されるパンチは井上にとって大きな試練となる。


It's not just anyone–It's Bam Rodriguez

▶︎常識的には、2階級上の攻撃力抜群のファイターに挑戦するのは無謀でしかない。しかし、それが他ならぬバム・ロドリゲスなら、そうではなくなる。


*******

軽量級は、いつの時代も米国では大きな注目を集めることはありませんでした。日本人でも自分たちの平均を大きく下回るコロボックルたちの試合があったとして、関心を寄せることはなかったでしょう。

英語圏から見てライト(軽量)級以下のクラスなど、そもそも言語的にも違和感しかありません。

スクリーンショット 2026-01-11 22.37.32

米国市場でジョニー・タピアの存在感は別格でした。


圧倒的少数派のカルトなマニアたちはカオサイ・ギャラクシーや文成吉らのビデオを手に入れて密かに楽しんでいましたが、カジュアルなボクシングファンはアジアの軽量級選手の躍動を見る機会はなく、その名前すら知りませんでした。

マイケル・カルバハルやジョニー・タピアらがガラスの天井を破り、五輪金メダリストのオスカー・デラホーヤや銅メダリストのフロイド・メイウェザーがジュニアライト級からタイトルをコレクションしたことは、軽量級への偏見や侮蔑、なにより無関心への緩和剤になります。

そして、YouTubeなどの動画、ネット配信によって従来は放送されなかった前座の軽量級を見る機会が劇的に増えますが、人気階級との大きな格差は埋まるわけもありません。

HBOが手がけた興行全体を100万ドルで収める格安イベント「THE SUPER FLY」では「スーパーフライを知っているか?」とボクシングファンを煽りました。カジュアルなファンはスーパーフライ級、ジュニアバンタム級の存在さえ、はっきりと知らないのです。

それでも、バムや、米国を主戦場に2年もPFP1位に君臨したローマン・ゴンサレスらの登場は、米国ボクシングファンのアンテナに捉えられつつあります。

もし彼らがいなければ、いまなお軽量級は遠くアジアや中南米で〝コロボックル〟たちが行っている秘密の〝見せ物〟のままだったでしょう。