The Chosen Ones〜 選ばれし者たち。

このあとに「Chosen by Teiken」が付くと、安心と信頼の目印です。

それは帝拳のネットワークの裏付けがあってこそ。中小ジムで精度の高いThe Chosen Onesは、不可能に近い難題になります。


Don't choose that Fighter.(そいつを選んではいけない)


阿部幸四郎(アベジム会長)は、プロボクシングと真っ正直に向き合う人でした。

それは「選手を世界王者にする」という一点においては、間違っていました。

東京キー局で地上波生中継されるほどの人気者になっていた高橋直人が減量に苦しむ中でもバンタム級に閉じ込め、ジュニアフェザー級ではあろうことかマーク堀越のタイトルに挑戦してしまいます。

ホープを世界まで導く線路に絶対に用意してはならないのが、強打者です。

ジュニアフェザー級のタイ国王者ノリー・ジョッキージム、フェザー級の韓国王者・朴鍾弼も高橋と噛み合う相手ではありましたが、それゆえに選んではいけないファイターたちでした。

マークやノリー、朴をぶつける〝真っ正直さ〟は、少なくとも世界王者になってからでも遅くはなかったはずです。

安易な複数階級制覇によって強豪王者が一つの階級に鎮座することがない2団体時代の日本で、スリリングなカウンターパンチャーの高橋が果たして世界を獲れたかどうかは不透明です。

今の時代なら間違いなく世界挑戦は実現していたでしょう。失敗しても複数のチャンスが用意されていたのも間違いありませんが…。



Don't choose that Fighter.(そいつを選んではいけない)


八王子中屋ジムは寺尾新を世界ランクに入れるために、あろうことかマニー・パッキャオを呼んでしまいました。

かたっぱしから日本のジムに自分を売り込もうとビデオを送っていたフィリピンの強打者は、大手ジムからは完全に見えないふりをされていた死神です。

試合は「パッキャオはこれでもう2度と日本に呼ばれなくなる」という内容で、寺尾は惨敗。

やはり、日本はまだ2団体時代で、世界ランクをまともに取りにいけば危険な橋を渡らなければならない時代でしたが、それにしても…結果論ではなくあの当時のパッキャオでもリスクが大きすぎました。

しかし、資金力とコネクションを持つ大手ジムでもなければ「真っ正直に」「まともに」行くのが常道です。


Don't choose that Fighter.(そいつを選んではいけない)


たとえ大手ジムでも日本で好き勝手でき、認定団体も絶妙な気配りを見せてくれる軽量級とは違い、ノウハウがわからない人気階級では選択を過ってしまうことがあります。

亀田ジムが但馬ミツロに敷いた温室の中に線路は、多くの人の目に過保護すぎると映りました。

しかし、アレクサンドル・ジュルという当時38歳の世界的実績ゼロのロートルに病院送りにされ、やはり実績ゼロのウガンダ人にもKOされてしまい、またも病院送り。

無風状態の線路の上に用意された噛ませ犬に、2度も噛まれまくって惨敗したのです。いや、結果としては噛ませ犬はミツロの方で、実力的には噛ませ犬の噛ませ犬という訳のわからないポジションを彷徨っているのです。






Don't choose that Fighter.(そいつを選んではいけない)…