9月13日にアレジアント・スタジアムセットされているスーパーミドル級Undisputed champion カネロ・アルバレスとテレンス・クロフォードのメガファイト。

今回はスーパーミドル級王者カネロに、ライト級/ジュニアウエルター級(Undisputed)/ウエルター級(Undisputed)/現ジュニアミドル級王者のクロフォードが挑戦する形ですが、人気階級のウエルター級からミドル級の強豪王者に挑戦する構図は、これまでいくつもの印象的な試合を歴史に刻んできました。

ミドル級の絶対王者マービン・ハグラーと激闘を繰り広げたトーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード。

4団体時代に初めてUndisputed championになったバーナード・ホプキンスに挑み、散ったフェリックス・トリニダードとオスカー・デラホーヤ。

その魅惑的なマッチアップで、多くのボクシングファンが応援したのは小さなウエルター級王者でした。

ここには単純な判官贔屓だけではなく、ウエルター級王者の麗しいボクシングへの思い入れがありました。

人気階級で4階級制覇を達成しているクロフォードが、ボクシング人気の中核であるカネロに挑戦するのです。

IMG_2672


憎たらしいほど強いミドル級王者に、華麗なウエルター級の人気ボクサーが挑む。

今回の「カネロvsクロフォード」が、歴史に残る「ミドルvsウエルター」とは同列に考えることができない違和感を覚えてしまう理由は、スーパーミドルとジュニアミドル級というちょっとズレた両者の階級ではありません。

まず【実力的な興醒め】です。ハグラーやホプキンスは憎たらしいほど強かったのに、フロイド・メイウェザーとドミトリー・ビボルに完敗しているカネロは「憎たらしいけどそこまで強くない」という実力的な興醒め。

そして【人気の逆転】。ミドル級の絶対王者に挑戦するウエルター級は、レナードやデラホーヤのような人気者でした。しかし、今回のカネロとクロフォードは、人気階級の超人気者カネロと、人気階級なのに恐ろしいほど人気がないクロフォードという真逆にも程がある、逆転の興醒め。

さらに【年齢の逆転】。老練なミドル級の絶対王者に対して、アンダードッグがデフォルトのウエルター級が付け入る隙があるとしたら、若さでした。しかし、9月に38歳となるクロフォードに対して、カネロは34歳。年齢の興醒め。

【最近パッとしない者同士の対決】カネロはビボルに完敗してから5試合連続でKOから遠ざかり、クロフォードも圧勝が予想された凡庸なイスライル・マドリモフにグダグダの判定勝利。2人ともPFPファイターですが、なんだか最近パッとしない者同士の対決。勢いに乗りまくった二人の激突とはいえない興醒め。



とにもかくにも。

何かが違うのです。…というか何もかもが違うのです。

正式発表はまだですが、複数のブッカーからオッズが出ています。

カネロが4/9(1.44倍)。クロフォードは9/5(2.6倍)

スクリーンショット 2025-02-18 0.14.47

話変わって。

リング誌によると、いまのボクシングを支える〝現代のFour Kings 〟の期待が膨らんでいるのはタンク・デービスにテオフィモ・ロペス、ライアン・ガルシア、デビン・ヘイニーだそうです。

さすがに、これは悪い冗談です。冗談がすぎます。幻滅を通り越して、どいつもこいつも失笑の4人です。

まあ、こんな時代だから「カネロvsクロフォード」ももっとハードルを下げて楽しめばいいのでしょうけど…。