21世紀の日本プロボクシング界で、実現できなかったビッグファイトはいくつでもあります。

亀田興毅という奇形のボクサーはもっと大きなビジネスチャンスがあったはずでしたが、ビッグファイトは内藤大助との1戦だけで終わりました。

現在、井上尚弥がフロントランナーを走る〝究極の軽量級〟を目指す流れ。

井岡一翔が先行した、この流れは井上が一気に井岡を抜き去り、中谷潤人がトップを窺っています。

〝究極の軽量級〟。もっと具体的に説明すると、米国や英国でメジャーの中量級やヘビー級から目を逸らしながらも、軽量級で何が出来るか、軽量級が飛べる最長不倒を目指すということです。


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その一つが、弱者の言い訳に過ぎないとはいえ、人気階級と同じランキングにリストアップされるPFPでの評価を追求することです。

PFPが厄介な点は、さまざまなメディアが発表していること。資本規模で見るならDAZNのPFPが一番、価値があることになり、スポーツメディアのステイタスという点ではESPN…なんですが、どちらも特定のプロモーターとの結びつきが強く公平性への信用度が怪しい。

スポーツメディアとしてのステイタスはゼロでも、ボクシング界では一定の存在感を示してきたリング誌は経済基盤があまりにも脆弱で廃刊、そもそもランキングの捏造スキャンダルや、ゴールデンボーイ・プロモーションズの子会社になるなど公平性では一番怪しい。

そもそもPFPという概念がわけがわからない妄想で、弱者の言い訳。

それでも、軽量級が評価される形の一つがPFPであることに間違いはありません。

そして、もう一つがFighter of the year です。こちらは1年どころか週ごとにシャッフルされることも珍しくない軽薄なPFPとは違う、年に1人だけが選ばれるれっきとしたアワード(賞)です。

Fighter of the year の中でも全米ボクシング記者協会が選出するSugar Ray Robinson Awardは最も権威があります。

PFPとFighter of the year 、この軽量級が人気階級に対抗して手に出来る二つのターゲットをゲットしたのが井上尚弥です。

4–Belt Eraの混迷の中で、もはやアルファベット団体のタイトルホルダーであるだけでは評価されない時代。〝究極の軽量級〟を最初に目指したのが、長谷川穂積と西岡利晃でした。

長谷川は西脇市、西岡は加古川市の同じ兵庫県出身。地元のジムでキャリアをスタート、帝拳の傘下に入り、それぞれの流儀で〝究極の軽量級〟を目指すことになります。

2人がオーバーラップするのは、出身地とキャリアだけでないことは、このブログの読者には釈迦に説法でしょう。

長谷川と西岡。

2人はなぜ〝井上尚弥〟になれなかったのでしょうか?