Tuesday 3, September 2024
  
Ariake Arena, Koto-Ku, Tokyo, Japan
commission:Japan Boxing Commission



ウィリアム・ヒルのオッズは井上の勝利が1/50(1.02倍)、ドヘニー14/1(15倍)。そして、井上がKO勝利を収めるのは1/12(1.08倍)!で、ドヘニーのKOは25/1(26倍)。

オッズの上では井上のキャリアを通して最も楽勝と予想される数字で、これまで何度もアンダードッグの札を付けられたドヘニーにとっては過去最悪の絶望的な掛け率です。

44

スポーツ史上最もインパクトのある大番狂せの一つ、バスター・ダグラスvsマイク・タイソンですら42−1。

万一が起きると、Upset of the year は確実。それどころか、Upset of the decade レベルの大番狂せです。

リング誌の試合予想を紹介すると…。

Get your food and beverage situation sorted out before the first bell. This one will not last too long.

テレビの前の食べ物と飲み物をしっかり用意しておけ。(開始ゴングが鳴ったら席を離れるな)この試合は長くは続かない。


Every one of his performances is a must to every serious boxing fan. This one’s on a Tuesday at an inconvenient time slot for most Western countries, but it’s still definitely appropriate to wake up early or take a break from work in the middle of the day to catch a glimpse of an all-time great in his prime.

井上の試合は熱心なボクシングファンなら絶対に見るべき。この試合が行われるのは欧米の国々ではとんでもない時間帯だが、明け方に起きて仕事を休んでも、全盛期のオールタイムグレートを見れるのだから、その価値がある。



上乗せの課金がないESPN+での放送という点でも、米国での需要の低さがわかります。

一般的なボクシングファンには無名の井上とドヘニーの試合では「熱心なファンなら見逃すな」と呼びかけるのも無理はありません。


ただ、少し気になるのはこの一文。

He still has a lot of history to make before he’s enshrined into the Boxing Hall of Fame many years in the future. 

さて、これをどう訳すか?

「井上が殿堂入りするためには、これからの何年間かで多くの歴史を積み上げる必要がまだある」だとすると、ディエゴ・モリラ記者は、井上がまだ殿堂入りの基準を満たすだけの実績を残していないと考えているということです。

「井上には(ほぼ決定的な)殿堂入りを果たすまで、多くの歴史を残すのにまだまだ時間が残されている」という訳し方もできる気もしますが、ちょっと無理があるか。

個人的には、一発殿堂の可能性もあると思いますが、 certain first ballot という類の表現はほとんどありません。

現状で言えば、カネロ・アルバレス(Fighter Of The Year2回/リング誌PFP1位に約2年)、オレクサンデル・ウシク(Fighter Of The Year1回/PFP1位に累計約1年)、テレンス・クロフォード(Fighter Of The Year1回/PFP1位に累計約3年)という明白に実績が上の3人に、PFP在位期間(約2年)で大きく上回るローマン・ゴンサレスと、間歇的に公式リングに上がりそうなマニー・パッキャオまで加えると現時点で井上は六番手。

あり得ないことですが、井上を合わせた7人が同じ年に引退すると、井上の一発殿堂はあり得ません。


試合の行方を占うと、11月に38歳になるドヘニーにとって非常に厳しい戦いになるとしか考えられません。




アイルランド生まれのロード・ウォリアーは豪州、米国、日本、UAE(ドバイ)、英国と5カ国をサーキット、井上戦は4戦連続5度目の日本のリングとなります。

26勝20KO4敗という数字は立派ですが、世界戦(暫定含む)に絞ると2勝1KO2敗と途端に雑魚臭が漂い始めます。

これまでKO負けがゼロとはいえ、その最大の要因はドヘニーがタフだからではなく、対戦相手の質が低かったから。

マイケル・コンランの陣営が「大きくリバウンドしてくるドヘニーはペーパーストマック」と戦前に笑い、その通りにボディを効かされ膝をついたシーンからは、モンスターなら上でも下でも倒せそうに見えます。

とはいえ、ドヘニーは連打型のルイス・ネリとは比較にならないパンチャー。ディフェンスに不安がある井上が一発もらうと、ネリのように笑い事では済みません。

それでも、ただでさえ鈍重なドヘニーの大きくリバウンドした水腹を、井上がウォーターバッグのように叩いて悶絶KO勝利が早いラウンドで見られそうです。