アスリート長者番付。

この手のランキングが、選手報酬だけではなく、スポンサー収入によって大きく左右される傾向が強いことは今に始まったことではありません。

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タイガー・ウッズやロジャー・フェデラーのように富裕層に人気のあるスポーツで、タレント能力も高いスター選手は、選手報酬よりもスポンサー収入の方がはるかに莫大でした。



一方で、ボクシングは富裕層が好むスポーツではありません。それどころか、老若男女の誰にでも愛されるスポーツでもありません。


一つの敗北でイメージが一気に毀損されることも、このスポーツが孕む大きなリスクです。

さらに、肉体的なダメージが大きいだけに他のスポーツのようにベテランと呼ばれる年齢まで世界のトップを走ることもレアケース。

そして、敗北はもちろん勝利も含めて凄惨なシーンが起きる可能性まであるスポーツです。

つまりは、スポンサーが付きにくい条件が溢れているのです。

それでも、人気階級のスター選手になると巨額のファイトマネーを獲得、スポンサー収入の多いゴルフやテニス、カーレーサーなどを凌いで番付1位になることも珍しくありませんでした。

まだボクシングに威厳があった1970年代までとは違い、完全マイナースポーツに滑り落ちた21世紀でもほんの一握りのボクサーとはいえ、高額の報酬を得ることができるのは、コアなマニアが単価100ドルになることもあるPPVを購入してくれるからです。

「地上波テレビでは観ることが出来ない」…クローズド・サーキットの時代から続く、この独特の課金システムは、スポーツファンは言うに及ばず、ライトなボクシングファンもボクシングから遠ざけ、フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスという世界一稼ぐアスリートの知名度が驚くほど低いという狂気の沙汰を演出しています。

価値の多様化、女性や子どもが観戦スポーツの大きなターゲットになる時代では、ボクシングに逆風が吹き荒ぶのは仕方がありません。

ただでさえ困難な時代だというのに、階級とタイトルの粗製濫造で自らのステイタスを貶め、高額のPPVでカジュアルなファンを拒む…ボクシングは没落して当然のスポーツです。


それでも…。スポーツ長者番付を眺めて、プロボクサーって格好いいな、と感心したことがありました。