3月2日、ニューヨーク州ベローナ・ターニングストーン リゾート&カジノで阿部麗也が大勝負に挑みます。

IBF世界フェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペスに挑戦するのです。

2人とも30歳の同い年ですが、ウィリアム・ヒルのオッズは(ロペス1/8=1.13倍/阿部5/1=6倍)と大きく傾いています。



王者は31戦(29勝16KO2敗)、挑戦者は29戦(25勝10KO3敗)とプロキャリアも似通っていますが、対戦相手の質は比べ物になりません。

阿部は全試合を日本国内で戦い、最強の相手は挑戦者決定戦で判定勝利を収めた元2階級制覇王者のキコ・マルチネス。

長谷川穂積に選ばれたように、キコは全盛期でも決して評価の高いファイターではありませんでしたが、阿部が退けたのはそのキコの37歳バージョン。

一方、俊足のフットボーラーだった経歴からEl Venado(鹿)の異名を持つロペスは抜群の運動神経を喧嘩ファイトに昇華させたファイターで、番狂せでのし上がってきた叩き上げ。

アウエーの英国で無敗のアイザック・ロウとのIBF挑戦者決定戦を7ラウンドKOで片付けると、王者ジョシュ・ウォリントンまで飲み込んで戴冠。マイケル・コンラン、ジョエット・ゴンザレスを撃破して、今回が3度目の防衛戦。



 ⇧阿部と同じサウスポーのマイケル・コンランもあっさりと破壊。


常識的に考えて、阿部に勝ち目はありません。

阿部との防衛戦が決まったロペスは「来年?井上尚弥がフェザーに来るなら真っ先に俺に挑戦しろ」とモンスターの名前を挙げて、完全に別の方向を向いていました。

KG大和ボクシングジム&フィットネスジム会長の片渕剛太が「舐めてかかってくる」というように、ロペスがこの試合を軽く見ているのは間違いありません。

それでも…。

ジュニアライト級以下で、世界の軽量級の主戦場として発展してきた日本のリングですが、フェザー級は特別な空気をまとったクラスであることを、ボクシングファンなら誰もが理解しているでしょう。

柴田国明、西城正三、長谷川穂積、越本隆志、粟生隆寛…柴田と西城を別格にして、日本人がフェザー級タイトルを獲るには弱い相手との決定戦や、相性の良い凡庸な王者をホームに呼び込むのが必須条件でした。

〝Venado〟ロペスも現時点では強豪王者とは呼べませんが、戦績以上に破壊力のある左右フックと無類のタフネス、勝負根性を持っています。

もし、阿部がメキシコの鹿を仕留めると、シンデレラボーイの西城正三、説明不要の柴田国明に続く、史上3人目の敵地でフェザー級王座奪取となります。




この試合はWOWOWが来週、3/3(日)午前10:00頃からライブ配信してくれます。

「勝てば大偉業」「負ければ、やっぱりダメか…」。絶体絶命の大勝負に挑む「天才ですから」を見逃すな!