スポーツは、技術の優劣で階層が分かれたピラミッドで構成されています。

そして、上に行けば行くほど、注目度と尊敬と報酬が跳ね上がっていくのが当然の良識です…が、現実はそうではありません。

もちろん、人気が注目と報酬に反映されるプロである限り、当然は良識になりえません。

それでも、ボクシングは特に米国において末期症状を呈しています。

最も集客力のあるファイターはカネロ・アルバレス、次いでライアン・ガルシアで、彼らがそのポジションを得ている大きな要因はメキシカン・アイドルだからです。

軽量級という難しいクラスで奮闘している井上尚弥が米国でほとんど無視された存在であるのは、ある程度納得できるとはいえ、人気階級であるはずのテレンス・クロフォードやオレクサンデル・ウシクまでが実力評価に見合った人気は獲得出来ていない現実には違和感しか感じません。

クロフォードやウシクがメキシカンや日本人なら、もっと特別な評価と人気を集めていたでしょう。

もちろん、その出自が人気を大きく左右するのは今に始まったことではありませんが、それにしても現状は酷すぎます。クロフォードに至っては人気階級の米国人というのに…。



前置きが長くなりました。

まだ見ていない、おそらく見ることもない試合について何かを語るのは憚られますが、スポーツにおける良識のピラミッドをふざけながら崩す行為が茶番劇です。

もちろん、モハメド・アリやフューリーのような特異なキャラクター、つまりプロスポーツのもう一つの醍醐味にまで良識を押し付けるのか、という問題にはここでは一旦距離を置きます。


PUNCHESFURYNGANNOU
Total landed7159
Total thrown223231
Percent32%26%
Jabs landed3922
Jabs thrown137115
Percent29%19%
Power landed3237
Power thrown86116
Percent37%32%


やってもいいんです。これまでも茶番劇はどの時代でも行われてきました。

ただ、そこにクロフォードやウシクを遥かに上回る注目や報酬が用意される現実は、そのスポーツが滅亡する前兆にしか思えません。もう、ボクシングはある意味で、滅亡してますが。

年末に「内定」と伝えられていたフューリーとウシクのUndisputed Championshipはどうなるのでしょうか?

The deal to fight Usyk for the undisputed championship, what was set to be a rare meeting of heavyweights on the pound-for-pound list.

〝弱者救済ランキング〟としての性格が色濃いPFPは、最強者のヘビー級を冷遇してきました。

フューリーとウシクは、滅多に見られないヘビー級のPFP対決。そのサイズ差、スタイル、非常に興味深い激突になるはずです。

その注目のメガファイトが流れてしまうとしたら、非常に残念ですが、望みはこの内定試合がサウジアラビア開催ということ。

勝者・敗者共に再戦権利を持つ条項が盛り込まれた契約で、2試合ともサウジアラビア開催。とんでもない報酬がまた用意されるのですから、フューリーも応じる可能性大です。

それにしても、サウジ…。