午後から紀尾井町のホテルで打ち合わせ。その前に少し早い昼休み。ワンタンメンでも。
着丼まで一気に書き殴ります。
今週末、サウジアラビアでタイソン・フューリーとフランシス・ガヌーが異種格闘技戦を行います。
For generations, it was a hypothetical question. But that is no longer the case, and hasn't been for years. Before Fury vs. Ngannou, we had Floyd Mayweather vs. Conor McGregor. Before that, we had Muhammad Ali vs. Antonio Inoki. A boxer was Royce Gracie's first opponent way back at UFC 1. And the Octagon later welcomed three-division world champion boxer James Toney.
最強の格闘技は何なのか?それは誰もが答えを欲しがる想像の質問だった。しかし、ここ数年、競技の枠を超えた戦いが繰り広げられ、想像の世界は現実になっている。
「フューリーvsガヌー」までにも「フロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガー」が大きな注目を集め、さらに時代を遡るとモハメド・アリはアントニオ猪木と戦っている。
全ての始まり「The Beginning UFC1」で優勝したホイス・グレイシーの最初の対戦相手もボクサーだった。(ESPN)
https://fushiananome.superknova.org/archives/20038248.html
1963年12月2日 ユタ州ソルトレイクシティ
フェアグラウンズ・スタジアム
ジーン・ルベルvsマイロ・サベイジ
〝異種格闘技戦〟に世界最高の技術が激突することはなく、それは常に茶番劇でしかありえません。
そこに渦巻いているのは、下劣な野次馬的興味だけです。
「アリと猪木」の13年も前に、三文小説家ジム・ベックが "The Judo Bums"(柔道なんて弱い)というふざけた記事を書き、欧米で神秘的な幻想と共に語られることが多い柔道や空手の使い手がボクサーに勝つことが出来たら1000ドルの賞金を用意しました。
この異種格闘技戦に手を挙げたのが米国柔道選手権優勝の経験を持つジーン・ルベル。のちにロンダ・ラウジーを育てる柔道家です。
ルベルは格闘家であるだけでなく、映画やドラマでスタントマンなどもつとめていた〝目立ちたがり屋〟でした。
日本の格闘技ファンもその名は知らなくても、その姿は15ラウンド、45分間も目に焼き付けているはずです。そうです、「アリvs猪木」をさばいたレフェリーです。
対戦相手のボクサーは引退したばかりのミドル級ボクサー、マイロ・サベイジ。50勝(25KO)46敗10分の凡庸なキャリアを持つサベイジはソルトレイクシティでは名前の知れたプロボクサーでしたが、39歳になっていました。
ルベルは背負い投げでサベイジをカンバスに叩きつけると、サブミッションでボクサーを締め上げます。
何が起きているのか、何が起こったのか、誰もわかりませんでした。
ルベルが立ち上がり、サベイジが死体のように転がって全く動かないのを見て、ボクサーが失神していることがようやくわかりました。
人を失神させることが出来るのは、ボクサーのパンチや打撃だけ。そう信じられていた時代です。
寝転がって揉み合ってるうちに相手を気絶させるなんて、考えられません。スタジアムに詰めかけた観客は「こんなの八百長だ!」「柔道はやはり魔法だ!」と大騒ぎになります。
サブミッションなど見たことも聞いたこともないのですから当然です。
しかし、「The Beginning UFC1」でホイスが優勝する30年も前に、柔道・柔術こそ最も強い格闘技である可能性が、確かに提示されていたのでした。
それでも、米国の片田舎で行われた39歳の引退ボクサーと、怪しい柔道家の真剣勝負かどうかもわからない見せ物に、総合格闘技の発芽を見出すことは誰も出来ませんでした。
フューリーvsガヌー。
ボクシングvs総合格闘技なら勝敗の帰結は明らかですが、この試合はガヌーが一度も公式戦を戦ったことがないボクシングルールに則って行われます。
オッズはフューリー勝利が1/14(1.07倍)、ガヌー7/1(8倍)。
もちろん、スポーツとしての意味はありませんが、巨大な商業規模の他に、この異種格闘技戦に何か意味を見出すことが出来るのでしょうか?
思いつくままに書き連ねてるうちに、着丼でござる。

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フシ穴の眼
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