MLBに挑戦するとき、最も優先するのはカネです。一番高く買ってくれるチームを選ぶのは、プロとして当然です。

さらにブランドもあるでしょう。人気球団で活躍したいと思うのもまた、プロとして当然です。

大谷翔平が数多くのオファーから、ヤンキースなどビッグクラブを蹴ってエンゼルスを選んだ理由は一つだけでした。

二刀流を認める。

もちろん、カネ以外の契約内容も重要です。日本の超エリート選手です。ある程度の試合出場を保証する条項は、当たり前に盛り込まれています。

二刀流を認めたのがエンゼルスだけだったのかどうかは不明ですが、カリフォルニアの田舎球団がみちのくの怪物に最も譲歩したことは間違いありません。

8月3日、右手中指が攣ったため4回途中降板した大谷が球団の求める精密検査を拒否するという〝事件〟が起きました。

大谷は「検査すると異常が見つかって戦線離脱を要求されるかもしれない」「これは無理しても大丈夫」と考えたのでしょうが、常識的にあり得ません。

あの球団では、大谷が王様なのです。大谷が拒否できないことはほとんどない、そういう契約なのでしょう。

そして、20日後の23日には右肘靱帯の損傷が判明し、無念のマウンド離脱につながります。

もし、3日に精密検査を受けていたら?怪我を悪化させることなく、投手としての来季を棒にふる手術を受けずに済んだのかも知れません。

また、打撃練習中の怪我も防げたかも知れません。

全ては、大谷が常識に沿った行動を取っていたならという「もし」や「たられば」です。

常識に従っていたなら、160試合を超えるMLBのシーズンで二刀流でフル出場を目指すなんてことはあり得なかったでしょう。

今更ですが、大谷翔平は常識への反逆者です。常識に従うユニコーンなど存在しません。もし、いたとしたら、それは偽物のユニコーンです。