2009年ドラフトで、横浜に1位指名で入団。 高卒新人ながら、ルーキーイヤーの2010年に一軍出場。 NPB10年間で打率2割8分5厘、205本塁打、613打点をマーク。2016年には44本塁打、110打点で二冠王。球界を代表する強打者に成長しました。 27歳になるNPBラストシーズンは2割7分2厘、29本塁打、79打点。ポスティングシステムを利用してタンパベイ・レイズと2年総額1200万ドルの契約を結びました。 日本でもパワーピッチャーには苦戦、守備でも特別なものを持っていなかった彼のMLB挑戦は、当初から不安視されていました。 IMG_0890 昨季までのMLB3年間で182試合に出場、打率1割7分9厘、18本塁打、75打点。 テキサス、レンジャーズとマイナー契約を結んだ今季は招待選手としてキャンプに参加、ここまでメジャー昇格なし。傘下の3Aラウンドロックで打率2割4分9厘、6本塁打、33打点。 そんな彼は今日、球団にオプトアウトを申し入れて自ら退団、フリーエージェントになりました。 太平洋を渡った日本のトップ選手たちは、たった一人を例外としてイチローも松井秀喜も日本時代の成績からスケールダウンを余儀なくされてきました。
日本ではスラッガーとしての性格も持っていたイチローは純然たる内野安打製造機に、ゴジラは中距離打者にシュリンクしてしまいました。

現在、吉田正尚はこの時期でも打率3割をキープしていることが高く評価されていますが、吉田は昨年まで3年連続で3割3分超えというハイアベレージで敬遠数もリーグトップの強打者でした。

それでも、吉田の〝落ち幅〟は相当にマシな方です。

もちろん、筒香の落ち幅は予想以上だったかもしれませんが、中村紀洋の例もあるように日本人のパワーは米国ではそよ風です。

あの松井秀喜ですら、クラッチヒッターとして居場所を見つけるしかなかったのです。

日本の長距離砲がMLBで通用した例は、一度もありません。大谷翔平だけを例外として。

横浜のホームラン王が大苦戦するのは、全くの想定外ではありませんでした。

もちろん、本人は自信を持って米国に乗り込んだのは間違いありません。

日本で十分な実績を積み上げた筒香は、MLB挑戦の〝資格〟が十分ありました。だからポスティングで手を挙げる球団があったのです。

彼は米国に留学したわけでも、旅行にいったわけでもありません。それなら、勉強した成果やお土産を待たずに帰ってくるのはおかしな話ですが、彼は一世一代の大勝負をしに太平洋を越えたのです。

心身ともに傷だらけになることも、当然覚悟の上だったでしょう。

ところで、彼は心身ともに傷だらけになってオプトアウトを申し出たのでしょうか?

おそらくそうではありません。

ここで白旗を上げるなら、もうとっくの昔に諦めています。あいつは、そんな諦めの良い爽やかな男じゃありません。

もっとネチネチした男です。

ラウンドロックよりも条件の良い待遇、メジャーへのアプローチにつながる条件を提示してくれた球団があったのでしょう。

まだ、31歳。心身ともに傷だらけになって力尽きるには、早すぎます。

さて、もうしばらく往生際の悪い、粘着質の男が遠い異国で七転八倒するのを拝見出来そうです。


どう勝つか、どう成功するかと同じくらいに、どう敗れるかは大切です。

いや…もしかしたら、そっちの方が本当は大切なのかもしれません。 

これは、失礼極まりない言い方でした。申し訳ない。

何はともあれ、彼の決着はまだまだ付いていなきのですから。