
私は、寒くなると白菜を漬ける習性がありますが、「新理想」といっても、今日の話は白菜の話ではありません。
それって本当に理想ですか?という話です。
「理想」と「現実」。
どんな世界にでも、そこに横たわっているのは、華やかに見える「理想」と、厳しく地味な「現実」です。
それはプロレスとボクシングにおいて、より顕著です。
プロレスの理想は「最強」ですが、現実は「演技」でした。
ボクシングの本場は「ラスベガス」と理想されていましたが、そこは軽量級が文字通り軽視されているのが現実です。
しかし…。
それを知らないでプロレスに入門すると、真剣勝負で強いやつがスターになるわけではない現実に少なからずのショックを受けてしまいます。
また、ボクシングでも井上尚弥のPFP評価と、全く関係のないラスベガスで行われる人気階級の大興行と結びつけたりしてしまうのです。
ここで間違ってはいけないことがあります。
このブログでも一貫して主張してきたことです。
わざわざそれを噛み砕いて書いてしまうのは、読む人の想像力をバカにしているようでイヤでしたが、今も粉雪がはらはら落ちる都心のアスファルトに話しかけるように書いてみます。
プロレスが「最強」かどうかなんて誰にもわかりませんが、そうではないと考えている人が多数派でしょう。
しかし、そんな多数派の人でも「プロレスは『最強の演技』である」(ベストセラーでした)と言われると、受け入れるしかありません。
最強の演技をあそこまで極めたスポーツは、存在しません。
プロレスの魅力は「最強」ではなく「最強の演技」なのです。そこを履き違えると「八百長」という間違った見方に誘われてしまいます。
ただし、プロレス側が過剰に真剣勝負であることを訴えるのは感心しません。「八百長」という批判に真っ向から対決する覚悟、つまり自分たちの試合は本当の真剣勝負なんだと自信を持って言えるなら、別です。
私が前田日明とリングスを好きになれない、一番大きな理由がそこです。あれこそが本物の八百長です。
また、ボクシング軽量級もラスベガスではビッグイベントのアンダーカードだったり、メインでも小さな会場だったり、重要視されていません。
だからといって、軽量級の試合が面白くないわけではありません。 ヘビー級やミドル級ではあり得ないテンポの速さと、無尽蔵のスタミナを堪能できます。
ただし、PFP1位はサッカーならバロンドールとか、井上尚弥はラスベガスで何千万ドルも稼ぐスーパースターになる、もう日本では見れなくなる…とかいう幻覚を吐き散らすバカは、救いようがありません。
軽量級ボクシングは、将棋と同じく、それだけで面白いのですから、ラスベガスやニューヨークで誰も関心がなくても、どーでもいいことです。
将棋ファンが「藤井聡太は米国では無名」と言われても「でしょうね、それが?」で終わりです。
それで終わらないのが井上信者です。「PFP1位なのに」「リング誌は権威があるのに」「黄金のバンタム級なのに」…無名なわけがない!とガラクタ情報を振り回すのです。
藤井聡太が日本列島限定のヒーローであるのと同じように、井上も米国・英国では注目だが低く、職業としては成立しにくい軽量級のチャンピオンです。
ボクシングの世界で軽量級にもかかわらずラスベガスへの憧憬が溢れ出したのは、比較的最近の話です。
野茂英雄や中田英寿の登場で、スポーツ界のスーパースター像が変わりました。
「華やかな海外の舞台で活躍するのが本物のスーパースター」「海外のメジャーなメディアでの報道が逆輸入されるのがカッコいい」…。
最近なら米国の主要メディアで大きく取り上げられている大谷翔平は、この典型です。
大谷は米国の〝国技〟ベースボールで、あろうことが神様ベーブ・ルースに触れてしまったのです。
ベースボールと比べると、ボクシングははるかにマイナーで、中でも軽量級は伝統的に軽視されてきました。軽視というよりも、眼中に無いという方が正確でしょう。
しかし、しかし、しかし。
藤井聡太はアメリカで無名だから凄くない、と考える人はいません。アメリカごときで無名でも、凄いもんは凄いんじゃ、って話です。
井上尚弥もそうです。ラスベガスやニューヨークの大会場で需要がなくても、日本では十分な評価を得ています。もちろん軽量級ではなく、ヘビー級やミドル級で同じことをやっていたら〝大谷翔平〟に少しは近づけますが、それはあくまで米国で人気があるかどうかという瑣末な問題にすぎません。
しかし、もしかしたら、井上もラスベガスのT-Mobile arenaのリングに上がるのが「理想」だと考える人もいるかもしれません。
野球ならMLBで本塁打王、サッカーなら欧州トップリーグで活躍してバロンドール。
しかし、しかし、しかし。
それって本当に理想ですか?
コメント
コメント一覧 (2)
しかし母の漬ける白菜がこれまた私のよりも美味しいのです。レシピは母から教えてもらったはずなのに…なんで?
さらにご近所のおばちゃんが漬ける白菜は天下一品。めちゃくちゃ美味しく近所で評判。私の母はおばちゃんを「師匠」と仰ぐ始末。くそっ、なぜ俺の白菜は見向きもされんのだ!
一体何のために私は白菜を漬けるのか…でもまあ1人でやる分にはそこそこ美味しいし楽しいのでよしとしましょう。
フシ穴の眼
が
しました