私がリング誌を毎月毎号読むようになったのは、1980年頃からのことでした。

私的にはリング誌廃刊を初体験(つまりそれまでにも廃刊していたかもしれません)したのは1989年。

その時は「残念だけど長いこと楽しめたなあ」という思いでした。

「長いこと」…。若かったから、というのが最大の理由でしょうが、愛読してからたった9年での廃刊したにもかかわらず「長い間楽しめた」という感謝の感慨があったのです。

最近では、2015年代に月刊体制が崩壊しました。

2月号と6月号、10月号などが出ない変則季刊が2018年まで続き、その間もページ数がどんどん少なくなりました。

2019年には月刊体制復活するも、ページ数は134から68にほぼ半減、週刊誌の英国ボクシングニューズ(BN)誌と変わらない薄さまで痩せ細ります。


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2019年1月号と、2012年1月号。半分の薄さになりました。※現在は84ページまで盛り返していますが、それでも薄っぺらいです。

この頃、マッチルームやプレミア・ボクシング・チャンピオンズの選手引き抜き攻勢に親会社ゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)の経営も一気に悪化。

リング誌の屋台骨は大きく揺らぎます。

米国ボクシングはそもそも、40年近くも没落する一方の〝死にゆく〟スポーツ産業です。

サッカーや野球などメジャースポーツと比べてると活字も楽しむファンがただでさえ少ないボクシングなのに、半世紀近くも地盤沈下が進んでいるのですから、リング誌にスポンサーが集まり、潤沢な経営資金を確保できるなんてことはあり得ません。

私なんかは「The Ring」のブランド価値は他のどんな雑誌よりも大きいと思ってしまいがちですが、GBPでも簡単に買えちゃう雑誌です。

価値があれば、The Athleticのようにニューヨーク・タイムズが5億5千万ドルで買収してくれます。

GBPの経営難に拍車をかけたのがリング誌、Yahoo!がすぐに見切りをつけたのがリング誌です。

リング誌の経営難が慢性的なものであることから明らかなように、紙媒体だからという原因だけではなく、米国ボクシング全体が沈み続ける没落の泥沼が深すぎるのです。

一定の繁栄を保っている同じ言語圏の英国のBN誌に買収されるのが、一番の落とし所に思えますが、肝心の米国本土で売れないリング誌を抱えるのは、やはり経営の厳しいBN誌にとっても相乗効果どころか負債を背負うだけ。

日本でもボクシングはマニア化が進み、今年はボクシングマガジンが事実上の廃刊に追い込まれてしまいました。

完全マイナースポーツに脱落した米国市場はさておき、日本では間歇的とはいえボクシングは注目されてきました。

その注目がメイウェザーの茶番にせよ、井上尚弥らの公認試合にせよ、有料のネット配信に大きく傾いていることは、マニア化をさらに進めてしまうのは間違いありません。

また、茶番に未来がないのと同様に、公認試合でも「軽量級でもラスベガスのメガファイト」などと、絶対にあり得ないその場しのぎの嘘で、思考能力ゼロの井上信者らを騙す…そんなことをしていては、まともな人は相手にしなくなります。



リング誌はまた、月刊体制が崩れてしまう気配が濃厚です。

日本ボクシングの未来は、どこにあるのでしょうか?