今季、MLBに初挑戦した鈴木誠也は打率262.、本塁打14、打点46で終わりました。昨年、NPBで残した成績(314.、本塁打38、 打点77)がそのまま再現されるとは誰も考えていませんでしたが、多くのファンの期待値を下回ったのではないでしょうか。

野手にとって「MLBの壁」とは「ボールの壁」です。

日本のボールよりも変化が大きく、重く、飛ばないボール。そしてMLBの投手はそのボールを高速で投げてくるのです。

そのボールの壁に適応できるのかどうかは、NPBではパワーピッチャーに強いかどうか、五輪やWBCのような〝国際球〟にどうコンタクトできるかでしか推し量れませんが、それは〝足切り〟の目安に過ぎません。

大谷翔平はプレミア8で国際球を東京ドームの天井に突き刺しましたが、筒香嘉智は完全に足切り対象の打者でした。そして、昨年の東京五輪で苦戦しながらペナントレースでは活躍した誠也のリトマス紙ははっきりと不安の色を示していました。



村上宗隆が国際球にどこまで通用するメカニクスを確立しているかは未知数ですが、対戦相手のエースやクローザーから大事な場面で打ち込んでいる結果は心強い結果です。

完全総当たりのリーグ戦では、ボクシングのような「誰に勝ったのか」は最重視されませんが、もっと注目すべきです。

「ボールの壁」を超えることができるかは、わかりません。もちろん、成績がスケールダウンするのは100%間違いありません。レベルが何段階も上がる世界に飛び込むのですから。

ただ、楽しみな証言があります。

スワローズの2軍コーチの城石憲之です。

「今年、村上の打球音を聞いたとき、(北海道日本ハムファイターズの打撃コーチ時代に聞いた)大谷の打球音と同じだとすぐに思い出した。外国人を含めてもあんな音を出すのは大谷と村上だけ」。

村上は大谷以来二人目の「飛距離やパワーには困っていない」と言い切る日本人メジャーリーガーになるかもしれません。