ワシル・ロマチェンコ。

このブログでも度々取り上げさせて頂き、フェザー級時代から「ロマをPFP1位にしなきゃおかしいだろ!」と、妄想ランキングにもかかわらず手順や慣例を意識するリング誌をはじめとしたメディアに偉そうに苦言も呈していました。
IMG_6858
ただ、私にとっては「誰に負けるのか?」を意地悪い視線で見つめていたファイターでした。

二つの敗北は、オルランド・サリドとテオフィモ・ロペスに擦りつけられたものです。

体重超過のサリドを持て余した一戦は、勝利でもおかしくない内容で、決定的な場面も作りました。あの試合は、ロマチェンコの商業的な価値作りのためにも勝利にすべきだったと思います。

テオフィモ戦は負けで仕方がありませんが、再戦のオッズが有利と出ているように、どちらが優れたボクサーなのかは明らかです。

ホルヘ・リナレス戦では、熱烈に帝拳の優等生を応援。ダウンを奪ったときは年甲斐もなく「よし!」と声をあげてしまいました。

〝旧ソ連〟〝ロシア〟のイメージが強いウクライナのロマチェンコが米国でスーパースターになるには難しいハードルがいくつもあるのは承知していましたが、それにしてもあれほどのパフォーマンスを魅せ続けているのにもかかわらず、人気=報酬は飛び抜けたものではありません。

それを言い出すとPFPキングの座を2年も守ったローマン・ゴンザレスのファイトマネーが100万ドルにも届かない不条理がまかり通るのが、ボクシングという摩訶不思議な世界です。

芸術品と呼ぶことに何の躊躇もないチョコラティトよりも、ゴミクズのようなエイドリアン・ブローナーの方が遥かに優遇されるのが米国です。

そんなことを言い出すと、日本市場はユーリ・アルバチャコフやマニー・パッキャオの価値すら理解できませんでした。

〝異邦人〟を冷遇する米国を、日本のボクシングファンの一人である私が批判するのは「どの口で???」という話のなのですが…。

話が横道に逸れる前に「ロマチェンコが6月5日のジョージ・カンボソス戦に向け、ウクライナからの出国を目指している」(BBC)というニュースです。

結論(俺の結論、今回は異論は一切認めん!!!)は、「それでいい!」「そうして欲しかった!」です。

ロマチェンコの軍服姿にどうしてあんなに涙を流してしまったのか、なんとなくわかりました。優れたファイターは例外なく芸術家ですが、ロマチェンコの場合はそれが、特に濃厚なのです。

ミケランジェロには大理石に生命を吹き込むノミと、カンバスを呼吸させる絵筆が似合います、というかあんなド変態にはそれしか似合いません。

WBO総会に出席したロマのスーツ姿を見たときも「似合わなッ!」と失礼ながら思ってしまいました。

それでも、軍服よりはマシです。あんなに軍服が似合わない男、初めて見ました。

どうして、あれほどの才能がリング以外で戦わなければならないのか! 

ふざけるな!

 


先日、ロマは祖国防衛隊に入隊しました。

ロマチェンコが6月5日に豪州で行われるカンボソスとのメガファイトのリングに上がるためには、18歳から60歳までの男性に国を守ることを要求しているウクライナ政府の特別許可が必要になります。


ロマチェンコは8週間のキャンプを張り、カンボソスに勝ってタイトルを取り戻したら、すぐに母国に戻り、祖国防衛隊に再合流する意向です。

エディ・ハーンはすでに〝ロマ抜き〟を想定、カンボソスに実力者デビン・ヘイニーや、人気者ライアン・ガルシアを絡ませたライト級戦線を考えています。


6月5日、リング誌/WBA/WBC/IBFライト級タイトルマッチ。これは、いつもの予想ではありません、絶対の確信です。ロマがカンボソスに〝ロマチェンコ勝ち〟します。