今年もFighter of the yearが誰になるのか、そんな話題が海外メディアを賑わす季節を迎えました。

リング誌電子版は「オレクサンダー・ウシクとタイソン・フューリー、そしてカネロ・アルバレスとケイレブ・プラントの勝者の三択が基本ライン」と見ています。

プラントなら初受賞、ウシクとカネロなら二度目、フューリーなら2年連続三度目の栄冠になります。

もちろん、いろんな批判があります。

もし、アンソニー・ジョシュアがウシクを序盤で粉砕していたらFighter of the yeaの有力候補になっていたのでしょうか?

ジョシュアを倒したという点では、アンディ・ルイスJr.の方が衝撃的に仕事を完遂しました。しかし、ルイスはFighter of the yearを与えられませんでした。

もしかしたら、PFPでウシクが躍進したのと同じ背景、クルーザー級での実績が考慮されているのだとしたら、Fighter of the yearは当該年を対象としたawardではなくなります。

もし、過去の実績も勘案されるなら、マニー・パッキャオはどうなっちゃってたんでしょうか?

ウシクはジョシュアとの再戦でもオッズは互角、実力は五分と見られています。

ヘビー級のトップ戦線でウシクが圧倒的有利と見られるファイターは見当たりません。

フューリーと戦うとなれば、圧倒的不利の予想とオッズが並ぶでしょう。

そして、そのフューリーも同じ相手に3度勝ってPFPランキングが上がったり、Fighter of the yearを獲得するのはおかしくないでしょうか?

そう考えると、対立王者のビリー・ジョー・サンダースをすでに粉砕して、プラントにも圧勝するとなるとカネロの一択に思えるのですが…。

Fighter of the yearはリング誌をはじめ、様々なメディアが独自に選定していますが、もっとも権威があるのは、当たり前ですが全米ボクシング記者協会(BWAA)のFighter of the year、すなわちシュガー・レイ・ロビンソン賞です。
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リング誌とBWAAは、常に一致したFighter of the yearを選出してきたわけではありません。

the decade pre-pandemic=パンデミック前の10年間 を切り取っても、これだけの〝齟齬〟がありました。

※赤が不一致。


▶︎RING MAGAZINE

2010 — Sergio Martinez (UD12 Kelly Pavlik, KO2 Paul Williams)

2011 — Andre Ward (UD12 Arthur Abraham, UD12 Carl Froch)

2012 — Juan Manuel Marquez (UD 12 Serheii Fedchenko and what really made this year, his KO6 of Manny Pacquiao)

2013 — Adonis Stevenson (KO6 Darnell Boone, KO1 Chad Dawson, TKO7 Tavoris Cloud, TKO6 Tony Bellew)

2014 — Sergey Kovalev (KO7 Cedric Agnew, TKO2 Blake Caparello, but the award truly came from his UD12 of Bernard Hopkins)

2015 — Tyson Fury (TKO8 Christian Hammer and the real standout win, UD12 Wladimir Klitschko)

2016 — Carl Frampton (SD12 Scott Quigg, MD12 Leo Santa Cruz)

2017 — Vasiliy Lomachenko (TKO9 Jason Sosa, TKO7 Miguel Marriaga, TKO6 Guillermo Rigondeaux)

2018 — Oleksandr Usyk (MD12 Mairis Briedis, UD12 Murat Gassiev, TKO8 Tony Bellew)

2019 — Canelo Alvarez (UD12 Daniel Jacobs, KO11 Sergey Kovalev)

▶︎BWAA

2010 — Martinez

2011 — Ward

2012 — Nonito Donaire (SD12 Wilfredo Vazquez, UD12 Jeffrey Mathebula, TKO9 Toshiaki Nishioka, KO3 Jorge Arce)

2013 — Floyd Mayweather (UD12 Robert Guerrero, MD12 Canelo Alvarez)

2014 — Terence Crawford (UD12 Ricky Burns, TKO9 Yuriorkis Gamboa, UD12 Ray Beltran)

2015 — Floyd Mayweather (on the strength of UD12 Manny Pacquiao, not his retirement bout UD12 of Andre Berto)

2016 — Frampton

2017 — Lomachenko

2018 — Usyk

2019 — Alvarez

FOTY も所詮は人が決めること。誰もが納得する選考なんてなかなかお目にかかれません。

パンデミックという特殊な影響下だったとはいえ、今年1試合しか戦っていないウシクとフューリーか?

それとも3試合戦いその内2人がライバル王者のカネロか(プラントに綺麗に勝ったとして)?

〝クルーザー貯金〟のウシクと〝同じ相手に勝っただけ〟のフューリー。

アンチ・カネロの私ですが、普通に考えたらカネロ、ボクシングファンの感情をくみとるとウシク、この二択に落ち着くのが妥当かと思います。