Undisputed Champion、議論する余地のない王者。
ネットニュースなどでは議論する余地ない王者」「比類なき王者」「明らかな王者」など直訳どまりで、それだと正しい意味が伝わっていないかもしれません。
Undisputed Championとは、議論する余地のない王者=他の誰にも王者を名乗らせない王者=完全統一王者、のことです。
4団体時代のUndisputed Championはミドル級のバーナード・ホプキンス(2004年)、ホプキンスに勝ったジャーメイン・テイラー(2005年)から12年間も出現していませんでした。

ところが、2017年にテレンス・クロフォードがジュニアウェルター級を完全統一すると、オレクサンダー・ウシク(2018年:クルーザー級)、テオフィモ・ロペス(2020年:ライト級)、ジョシュ・テイラー(2021年:ジュニアウェルター級)と毎年のようにUndisputed Championが誕生しています。
今年は、ジュニアミドル級で「ジャーメル・チャーロvsブライアン・カスターニョ」の勝者がUndisputed Championに就くはずでしたが、まさかのドロー、完全統一は棚上げ。
それでも、11月にはスーパーミドル級で「カネロ・アルバレスvsケイレブ・プラント」の完全統一戦争が決定していますから、ジュニアミドル級の大一番で決着がついていると、今年は3人のUndisputed Championが生まれたかもしれません。
日本の井上尚弥もバンタム級でUndisputed Championを目指していますが、2019年にIBFとWBAの二団体統一から歩みを進めることが出来ていませんが、現在のボクシングシーンは空前の完全統一ブームとも言えるでしょう。
このブームを引き起こしたのは、4団体17階級時代で暴落する世界王者の価値を上げようという純粋な動機だけではありません。
4団体がそれぞれ複数の王者を乱立する環境下で、Undisputed Championが生まれてしまうと、フランチャイズやダイアモンド、スーパー、暫定etc.…なタイトルマッチが封じ込まれて、承認団体にとって好ましくない気がします。
Undisputed Championが年3人ペースで生まれると、現在ロペスとテイラーがいますから残り15階級、あと5年で、全ての階級にUndisputed Championが君臨する「世界王者は世界に一人だけ」という常識をボクシング界が取り戻すことになります。
…しかし、そうはなりません。
クロフォード、ウシクはUndisputed Championの座を守ることに執着せず、人気階級に戦いの場を移し、ロペスもジュニアウェルター級転向を明言しています。
井上の意識でもバンタム級完全統一はジュニアフェザー転級へのマイルストーンの意味しかないでしょう。
スーパーミドルが上限と見られるカネロですら、このクラスでキャリアを全うするつもりはなく、完全統一を果たすとタイトルを返上することが確実視されています。
現在のUndisputed Championは、かつてのマービン・ハグラーのように誇り高い王者としてその階級に君臨することが目的ではありません。
全てのベルトをコンプリートすること自体が目的なのです。Undisputed Championは、上の人気階級へ挑む箔付けなのです。
ヘビー級直下のクルーザー級や、ウェルター級直下のジュニアウェルター級の場合は、この傾向があからさまです。
カネロにしても、スーパーミドルで粛々と防衛を重ねる気など毛頭なく、周辺階級でメガファイトを追求する方針なのは間違いありません。
この〝Undisputed Championブーム〟は、短い期間でスクラップ&ビルドを繰り返すことが織り込み済み、タイトルはすぐに散り散りになり、それぞれの承認団体の王者決定戦がセットされるのです。
承認団体にとっては、悪い話ではありません。
また、Undisputed Championのケースに限らず、頻繁なタイトルのスクラップ&ビルドと、安易な複数階級制覇も表裏一体です。
年に数試合しかリングに上がらない現代ボクサーと、月に複数回戦うこともある50年前のボクサーでは体重管理の仕方が全く違います。
毎月試合するボクサーは常にシェイプアップしていなけれなりませんが、年2〜4戦では試合の間に体重が一気に増えるのが普通です。
そんな不健康な減量を繰り返していると、徐々に体重が落ちなくなるのは当然です。
成長期なんてとっくに過ぎているはずのボクサーが、どうして減量がキツくなるのか?
膨張と減量とリバウンド…その不健康なサイクルを繰り返すからです。
4団体17階級時代、階級定着率はかつてないほど低く、複数階級制覇の難易度もファイティング原田の時代とは比べるべくもありません。
原田も当日計量時代。しかし、原田は膨張と減量を不健康なサイクルで繰り返していました。
それが、史上初の軽量級2階級制覇を果たす引き金の一つになったのだとしたら、原田は未来を先取りしていたのかもしれません。
ネットニュースなどでは議論する余地ない王者」「比類なき王者」「明らかな王者」など直訳どまりで、それだと正しい意味が伝わっていないかもしれません。
Undisputed Championとは、議論する余地のない王者=他の誰にも王者を名乗らせない王者=完全統一王者、のことです。
4団体時代のUndisputed Championはミドル級のバーナード・ホプキンス(2004年)、ホプキンスに勝ったジャーメイン・テイラー(2005年)から12年間も出現していませんでした。

ところが、2017年にテレンス・クロフォードがジュニアウェルター級を完全統一すると、オレクサンダー・ウシク(2018年:クルーザー級)、テオフィモ・ロペス(2020年:ライト級)、ジョシュ・テイラー(2021年:ジュニアウェルター級)と毎年のようにUndisputed Championが誕生しています。
今年は、ジュニアミドル級で「ジャーメル・チャーロvsブライアン・カスターニョ」の勝者がUndisputed Championに就くはずでしたが、まさかのドロー、完全統一は棚上げ。
それでも、11月にはスーパーミドル級で「カネロ・アルバレスvsケイレブ・プラント」の完全統一戦争が決定していますから、ジュニアミドル級の大一番で決着がついていると、今年は3人のUndisputed Championが生まれたかもしれません。
日本の井上尚弥もバンタム級でUndisputed Championを目指していますが、2019年にIBFとWBAの二団体統一から歩みを進めることが出来ていませんが、現在のボクシングシーンは空前の完全統一ブームとも言えるでしょう。
このブームを引き起こしたのは、4団体17階級時代で暴落する世界王者の価値を上げようという純粋な動機だけではありません。
4団体がそれぞれ複数の王者を乱立する環境下で、Undisputed Championが生まれてしまうと、フランチャイズやダイアモンド、スーパー、暫定etc.…なタイトルマッチが封じ込まれて、承認団体にとって好ましくない気がします。
Undisputed Championが年3人ペースで生まれると、現在ロペスとテイラーがいますから残り15階級、あと5年で、全ての階級にUndisputed Championが君臨する「世界王者は世界に一人だけ」という常識をボクシング界が取り戻すことになります。
…しかし、そうはなりません。
クロフォード、ウシクはUndisputed Championの座を守ることに執着せず、人気階級に戦いの場を移し、ロペスもジュニアウェルター級転向を明言しています。
井上の意識でもバンタム級完全統一はジュニアフェザー転級へのマイルストーンの意味しかないでしょう。
スーパーミドルが上限と見られるカネロですら、このクラスでキャリアを全うするつもりはなく、完全統一を果たすとタイトルを返上することが確実視されています。
現在のUndisputed Championは、かつてのマービン・ハグラーのように誇り高い王者としてその階級に君臨することが目的ではありません。
全てのベルトをコンプリートすること自体が目的なのです。Undisputed Championは、上の人気階級へ挑む箔付けなのです。
ヘビー級直下のクルーザー級や、ウェルター級直下のジュニアウェルター級の場合は、この傾向があからさまです。
カネロにしても、スーパーミドルで粛々と防衛を重ねる気など毛頭なく、周辺階級でメガファイトを追求する方針なのは間違いありません。
この〝Undisputed Championブーム〟は、短い期間でスクラップ&ビルドを繰り返すことが織り込み済み、タイトルはすぐに散り散りになり、それぞれの承認団体の王者決定戦がセットされるのです。
承認団体にとっては、悪い話ではありません。
また、Undisputed Championのケースに限らず、頻繁なタイトルのスクラップ&ビルドと、安易な複数階級制覇も表裏一体です。
年に数試合しかリングに上がらない現代ボクサーと、月に複数回戦うこともある50年前のボクサーでは体重管理の仕方が全く違います。
毎月試合するボクサーは常にシェイプアップしていなけれなりませんが、年2〜4戦では試合の間に体重が一気に増えるのが普通です。
そんな不健康な減量を繰り返していると、徐々に体重が落ちなくなるのは当然です。
成長期なんてとっくに過ぎているはずのボクサーが、どうして減量がキツくなるのか?
膨張と減量とリバウンド…その不健康なサイクルを繰り返すからです。
4団体17階級時代、階級定着率はかつてないほど低く、複数階級制覇の難易度もファイティング原田の時代とは比べるべくもありません。
原田も当日計量時代。しかし、原田は膨張と減量を不健康なサイクルで繰り返していました。
それが、史上初の軽量級2階級制覇を果たす引き金の一つになったのだとしたら、原田は未来を先取りしていたのかもしれません。
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フシ穴の眼
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