SATURDAY, MAY 29
Las Vegas Michelob Ultra Arena, Las Vegas (DAZN)
12 rounds – lightweights (for Haney’s WBC title)
ワシル・ロマチェンコの一強時代が閉幕。新しいステージを迎えたライト級は、新旧スター選手が群雄割拠、無敗のWBC王者デビン・ヘイニーは階級最強候補の一人。
〝ロマチェンコを最も追い詰めた〟ホルヘ・リナレスはヘイニーより13歳年長の35歳。直近5戦は3勝2敗。
よく似たフレーム(ヘイニー173㎝/180㎝:リナレス173㎝/175㎝)を持つ、スピードとテクニックを基礎にしたスタイリッシュなボクサー同士の対決です。
しかし、22歳vs35歳。ボクサーとしての現在地は全く違います。これから先にプライムタイムが待っているであろうヘイニーと、素晴らしいキャリアのゴールが近いリナレス。Battle Of Ageです。
さらに、リナレスは5つの敗北全てがKO負け。
こうした、二人の〝カルテ〟を比較すると、現在のオッズ=ヘイニー1/10(1.1倍)/リナレス13/2(7.5倍)という数字は開き過ぎとは言えません。
ヘイニーのKO勝ちが4/7(1.57倍)と非常に固い数字が叩かれているのも、このクラスでKO率60%(25戦15KO)と平凡なヘイニーのパワーが評価を映し出したものではありません。
グラスジョーだけが欠点の美しいボクサーが迎えている黄昏時。
贔屓目に考えても帝拳のムードメーカーにとって、厳しい予想しか思い浮かんできません。
リナレスは、ロマチェンコ戦よりも明白なアンダードッグでリングに上がります。
しかし、アンダードッグの大一番で勝利を挙げる、それはさらに大きなレガシーの積み上げです。
現在のリナレスの通信簿は「英国包囲網を打ち破りロマチェンコを追い詰めた駿才」です。これに「無敗のホープ、ヘイニーからタイトルを奪い王座返り咲き」という勲章が加わるのか?
負ければ引退もありうる、リナレスにとっての大一番です。
△会場のMichelob Ultra Arenaは、マンダレイベイ・イベンツセンターのこと。ネーミングライツが変わるのは私はまだ馴染みきれてません。
ミケロブは、アンハイザーブッシュ社から発売されているビール。バドワイザーを「水だ」とバカにした私に現地の方が「これはどうだ!」と飲ませてくれた、味わいのあるビールです。そういや、日本では見ないなあ。
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Carson, California Dignity Health Sports Park , Carson(Showtime)
12 rounds – bantamweights (for Oubaali’s WBC title)
WBCバンタム級王者ノルディーヌ・ウバーリと、挑戦者ノニト・ドネア。BoxRecのバンタム級ランキングを探しても、二人の名前は見当たりません。
二人が最後にリングに上がったのは井上兄弟と戦った2019年11月7日のさいたまスーパーアリーナ、あれから18ヶ月が過ぎてしまい、引退選手(inactive)扱いになっているのです。
34歳のフランス人と、38歳のフィリピン人。軽量級としては高齢ボクサー同士の対決、Battle Of Ageとはいえません。
しかし、両者の現在地点を考えるとBattle Of Ageと表現して差し支えないでしょう。
17戦全勝12KO無敗のフレッシュなウバーリに対して、ドネアは40勝26KO6敗、6つの敗北のうち5つが直近14試合で喫したものです。
同胞の大先輩マニー・パッキャオが階級を上げ、年齢を重ねる中でスタイルチェンジに成功しているのに対して、ドネアはあまりにも真正直、たった一つの引き出しで戦うブンブン丸。
全盛期によく比較されたロイ・ジョーンズJr.と同じ、身体能力への依存度が高い融通の利かないスタイルで、加齢と激闘によるスピードとタイミングの劣化は目も当たられないほど進行しています。
ウバーリ1/3(1.33倍)、ドネア23/10(3.3倍)というウィリアムヒルのオッズは、むしろドネアに好意的かもしれません。
Oubaali と Donaire 、発音や表記にばらつきのある奴らの対決です。オオバーリvsドナイレ。
一方で、ドネアとロイの決定的な違いは、打たれ強さです。スピードとタイミングを喪失したロイが壮絶なKO負けに何度も沈められたのに対して、ドネアはいまだにカウントアウトされた経験がありません。
このドネアのタフネスは、現代を代表するパンチャー井上尚弥の強打にも12ラウンド耐え抜き、最後まで激しい抵抗を見せました。
スピードとタイミングは失っていても、パワーはまだ健在です。そして打たれ強い。
ウィリアムヒルのKO決着でのオッズは、ウバーリ5/1(6倍)、ドネア9/2(4.5倍)と〝逆転〟しているのには意味があります。
リング誌/WBA/IBFと3/5のストラップをコレクションした井上尚弥にとっても、この試合の勝者とは早い段階で戦いたいところです。


コメント
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リナレスはセカンドタイトルに挑戦するのか…
フシ穴の眼
が
しました