野球はまさに人生そのもの。

マラソンはまるで人生のよう。 

スポーツは人生に例えられることがあります。 

もちろん、例えられないスポーツもあるでしょう。

その筆頭が、ボクシングです。


ボクシングは人生そのもの。ボクシングはまるで人生のよう。…そんな言葉は読んだことも聞いたこともありません。


フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、デオンティ・ワイルダーやタイソン・フューリー…彼らは存在そのものが、現実離れしています。


人生に例えるには、ボクシングはあまりにも非日常に過ぎるのです。

私が世界のボクシングの虜になったのも、リングの中に日常からずっとかけ離れた、全く共感できないのに、惹きつけられてどうしようもない、そんな「怪物ランド」を覗いてしまったのです。
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今月20日に出版される「Macho Time: The Meteoric Rise and Tragic Fall of Hector Camacho 」(クリスチャン・ギューダイス著)。

Amazonで予約しましたが、当然まだ手元に届いていません。それでも、宣伝も兼ねてリング誌が一部紹介してくれています。

新シリーズ「怪物ランドへようこそ」は、私が衝撃と感動の火矢に射られた現実離れしたファイターをご紹介してゆきます。

第1回は、伝記本出版に合わせてヘクター〝マッチョマン〟カマチョ。

Macho Time: The Meteoric Rise and Tragic Fall of Hector Camacho はどう訳しましょうか。

「マッチョタイム:彗星のように現れ消えたヘクター・カマチョの生涯」。ベタですね…。


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1962年5月24日、プエルトリコ・バヤモンで生まれたカマチョは10歳のとき、すでに札付きの不良少年でした。

「不良少年」という表現は甘いです。今風に言えば、半グレのリーダー格…それでも甘いですね。

ドラッグの売買に手を染め、自らも常習者。窃盗・万引き、自動車泥棒を繰り返していました。

ニューヨークのラ・ソンブラ・スポーツクラブでボクシングを始めてからもその癖は治りませんでした。「犯罪」は、彼が一生患うことになった宿痾でした。

それでも、アマチュア時代からその才能は光っていました。

16歳でニューヨーク州フライ級王者、17歳でマディソン・スクエア・ガーデンでニューヨーク州ゴールデングローブを制します。

18歳で挑んだモスクワ五輪代表選考トーナメントでは125ポンド級の準決勝で敗退。

アマチュアで96勝4敗の戦績を残して、迷わずプロのリングに上がります。

お話は、その少し前。クロンクジムに出稽古に参上していたマッチョマンから始まります。