兄貴は頭が悪いから東大に行きました。
夢枕獏の将棋をテーマにした短編小説で、主人公の少年棋士が言い放った台詞です。
現在、時差通勤中ですが週刊誌の中吊り広告に「藤井聡太七段の旋風で脚光 東大より難しいプロ棋士合格」という見出しが踊っています。
藤井七段が変態的な才能の持ち主であることは、異常な棋譜だけでなく、その受け答えからも明らかです。
ちょうど今、棋王に挑んでいる最中です。勝てば17歳で初タイトルです。
将棋のプロは、年間5人程度しか認められない超狭き門。
「門をくぐり抜けた人数」という点では、年間3000人以上が合格する東京大学とは比較になりません。
もちろん〝競技人口〟という視点で見ると「真剣にプロ棋士を目指している若者」と「真剣に東大を目指している若者」では、後者の方が圧倒的に多いのは明らかです。
東京大学が日本一の難関大学であることは間違いありませんが、 それはどの程度なのでしょうか?
東大には一浪はもちろん二浪、三浪以上の浪人生が多いことでも知られていますが、ここでは6割前後の「現役合格者」に絞って考えます。3000人の6割、1800人です。
現在、年間出生者数は90万人を割り込む事態になってしまいましたが、ここでは東大の難しさを強調するために100万人としましょう。
ただし、この100万人の中にはプロ棋士を目指す人はもちろん、プロ野球などのスポーツ選手を目指す人たちも数は少ないものの存在します。
また、就職する人、家業を継ぐ人、そもそも東大と同列に語れない大学に進学する人などが数多くいます。
そんな「東大なんて眼中にない」人たちを除くと、どんなに多く見積もってもせいぜい20万人程度が競争の分母です。20万人でも多過ぎかもしれませんが、あまり現実的な数字を出すと、東大の権威が揺らいでしまうので20万人にしましょう。
年間出生者数100万人から競争分母20万人、どちらの数字も現実から大きく乖離した数字ですが、ここから1800人となると0.9%、東大に現役合格できるのは100人に一人もいないことになります。
しかし「京都大学」や「国立大学医学部」「慶應大学医学部」といった〝東大レベル〟まで加算すると、その数は3倍近くの1万人、5%近い数字にせり上がります。
30人のクラスで1人か2人が〝東大〟に現役合格する計算です。
もちろん、私が通っていたようなバカ高校からは東大現役合格はありえない、超常現象の類です。逆に、クラスから二桁の合格者を当たり前に出す高校も存在します。
極論すると、東大に一人も合格しない高校が数え切れないほど存在する一方で、学年の20〜30%が現役合格する「富裕層の子息が通うような高校」が存在するのです。
「富裕層の子息」には本当の意味で勉強ができる子はいない、とまでは言いませんが、多くは東大受験に向けてカスタマイズされただけで、勉強はできません。
当たり前です。10代で型に嵌められてしまうのですから。
それでも、全国平均でおしなべると、30人に1人か2人が現役合格出来るのが〝東大〟の実態です。
しかし、これは競争分母を20万人と大甘に見積もった数字です。現実にはその半分もないでしょう。つまり、クラスから3人前後が現役合格しているのです。競争率は10倍程度です。
例えば、今日現在、プロボクシング世界ストロー級の競技人口は257人です。東大の競争分母を20万人と見る立場なら、ストロー級の競争分母をこの257人とすることに「多い」と違和感を覚える人はいないはずです。
ストロー級の世界王者は最大4人、競争率64.3倍とその難易度は東大の比ではありません。
しかも〝東大〟現役合格は一学年だけの勝負で、1万人以上に門戸が開かれている広き門です。
対して、世界ストロー級王者になるには4人しかいない王者の誰かを倒すしかありません。決定戦もあり得ますが、いずれにしても4/257の狭き門です。
藤井聡太に至っては、たった1人しかいない棋王を倒すことでしか、棋王になれないのです。ボクシングにはない清く正しく美しいチャンピオンシップ、リネラル・チャンピオンです。
ひょんな縁から中学生の野球部の子らに月に何度か勉強を教えることになって、何故かそこに有名塾に通う東大志望の親子が何組か見学したいと覗きに来ました。
〝フシ穴塾〟は宿題や教科書をなぞるだけで、このブログ同様に前置きだけで終わることも普通にあります。もちろん、そんなレベルですから無償で、東大とかは一切関係ありません。
近所の公立高校で野球続けような、偏差値50くらいの公立高校には軽く受かろうぜ、というレベルです。
真剣な東大志望のお母さんらには「東大に行く近道はここであるわけがない。ちゃんとプログラムされた進学塾でカスタマイズされるのが一番の近道」と、話し、東大現役合格の高校別の構成比からも「毎年1万人が合格する〝東大〟レベルは安易で、クラスから何人も現役合格する高校に進学するのがカスタマイズの第一歩」と納得してもらいました。
自分はなんだかんだで幸せな中学生時代を過ごせたのを思い出すと、都会の中学生は大変だなあといつも可哀想になっちゃいます。
最近、そんなことがあって、今朝の中吊り広告を見て、徒然とそんなことを思いました。
さて、藤井聡太のタイトル奪取、そのニュースが聞けるのはいつ頃でしょうか?
ちょうど、銀座駅到着です。
夢枕獏の将棋をテーマにした短編小説で、主人公の少年棋士が言い放った台詞です。
現在、時差通勤中ですが週刊誌の中吊り広告に「藤井聡太七段の旋風で脚光 東大より難しいプロ棋士合格」という見出しが踊っています。
藤井七段が変態的な才能の持ち主であることは、異常な棋譜だけでなく、その受け答えからも明らかです。
ちょうど今、棋王に挑んでいる最中です。勝てば17歳で初タイトルです。
将棋のプロは、年間5人程度しか認められない超狭き門。
「門をくぐり抜けた人数」という点では、年間3000人以上が合格する東京大学とは比較になりません。
もちろん〝競技人口〟という視点で見ると「真剣にプロ棋士を目指している若者」と「真剣に東大を目指している若者」では、後者の方が圧倒的に多いのは明らかです。
東京大学が日本一の難関大学であることは間違いありませんが、 それはどの程度なのでしょうか?
東大には一浪はもちろん二浪、三浪以上の浪人生が多いことでも知られていますが、ここでは6割前後の「現役合格者」に絞って考えます。3000人の6割、1800人です。
現在、年間出生者数は90万人を割り込む事態になってしまいましたが、ここでは東大の難しさを強調するために100万人としましょう。
ただし、この100万人の中にはプロ棋士を目指す人はもちろん、プロ野球などのスポーツ選手を目指す人たちも数は少ないものの存在します。
また、就職する人、家業を継ぐ人、そもそも東大と同列に語れない大学に進学する人などが数多くいます。
そんな「東大なんて眼中にない」人たちを除くと、どんなに多く見積もってもせいぜい20万人程度が競争の分母です。20万人でも多過ぎかもしれませんが、あまり現実的な数字を出すと、東大の権威が揺らいでしまうので20万人にしましょう。
年間出生者数100万人から競争分母20万人、どちらの数字も現実から大きく乖離した数字ですが、ここから1800人となると0.9%、東大に現役合格できるのは100人に一人もいないことになります。
しかし「京都大学」や「国立大学医学部」「慶應大学医学部」といった〝東大レベル〟まで加算すると、その数は3倍近くの1万人、5%近い数字にせり上がります。
30人のクラスで1人か2人が〝東大〟に現役合格する計算です。
もちろん、私が通っていたようなバカ高校からは東大現役合格はありえない、超常現象の類です。逆に、クラスから二桁の合格者を当たり前に出す高校も存在します。
極論すると、東大に一人も合格しない高校が数え切れないほど存在する一方で、学年の20〜30%が現役合格する「富裕層の子息が通うような高校」が存在するのです。
「富裕層の子息」には本当の意味で勉強ができる子はいない、とまでは言いませんが、多くは東大受験に向けてカスタマイズされただけで、勉強はできません。
当たり前です。10代で型に嵌められてしまうのですから。
それでも、全国平均でおしなべると、30人に1人か2人が現役合格出来るのが〝東大〟の実態です。
しかし、これは競争分母を20万人と大甘に見積もった数字です。現実にはその半分もないでしょう。つまり、クラスから3人前後が現役合格しているのです。競争率は10倍程度です。
例えば、今日現在、プロボクシング世界ストロー級の競技人口は257人です。東大の競争分母を20万人と見る立場なら、ストロー級の競争分母をこの257人とすることに「多い」と違和感を覚える人はいないはずです。
ストロー級の世界王者は最大4人、競争率64.3倍とその難易度は東大の比ではありません。
しかも〝東大〟現役合格は一学年だけの勝負で、1万人以上に門戸が開かれている広き門です。
対して、世界ストロー級王者になるには4人しかいない王者の誰かを倒すしかありません。決定戦もあり得ますが、いずれにしても4/257の狭き門です。
藤井聡太に至っては、たった1人しかいない棋王を倒すことでしか、棋王になれないのです。ボクシングにはない清く正しく美しいチャンピオンシップ、リネラル・チャンピオンです。
ひょんな縁から中学生の野球部の子らに月に何度か勉強を教えることになって、何故かそこに有名塾に通う東大志望の親子が何組か見学したいと覗きに来ました。
〝フシ穴塾〟は宿題や教科書をなぞるだけで、このブログ同様に前置きだけで終わることも普通にあります。もちろん、そんなレベルですから無償で、東大とかは一切関係ありません。
近所の公立高校で野球続けような、偏差値50くらいの公立高校には軽く受かろうぜ、というレベルです。
真剣な東大志望のお母さんらには「東大に行く近道はここであるわけがない。ちゃんとプログラムされた進学塾でカスタマイズされるのが一番の近道」と、話し、東大現役合格の高校別の構成比からも「毎年1万人が合格する〝東大〟レベルは安易で、クラスから何人も現役合格する高校に進学するのがカスタマイズの第一歩」と納得してもらいました。
自分はなんだかんだで幸せな中学生時代を過ごせたのを思い出すと、都会の中学生は大変だなあといつも可哀想になっちゃいます。
最近、そんなことがあって、今朝の中吊り広告を見て、徒然とそんなことを思いました。
さて、藤井聡太のタイトル奪取、そのニュースが聞けるのはいつ頃でしょうか?
ちょうど、銀座駅到着です。
コメント
コメント一覧 (4)
来週は王位戦、棋聖と二つとも獲ったらタイトルホルダーには失礼千万ですが明るいニュースになります
東大はその視点から見ると確かに広き門です
運動会の学生はカスタマイズの度合いが低いと思いますが 言えてますね
有名塾に関わりのない子もきませんし
フシ穴の眼
が
しました
センター8割は勉強すれば誰でも取れる点数なので、全然狭き門ではないですね。
当の東大生は「東大の権威」なんか信じちゃいないでしょう。
ただ、「金持ちだから東大に行けた」と言われると、「?」だとは思います。
「参考書が買える金があるのだったら、それで勉強すれば良いじゃん。俺がやったみたいに」と答えるでしょう。
名門校は大抵、入試が難しいですから東大合格率が高いのはそのせいです。
特別な「受験テクニック」なんか教わってないですし、早慶ならともかく、こと東大の二次試験に限っては「受験テクニック」で切り抜けられるものではありません。
「ドラゴン桜」はただのフィクションです。
フシ穴の眼
が
しました