「おかしな英語」に出喰わすことってありませんか?
和製英語は〝正しい英語〟の一形態ですが、ここで取り上げるのは「どこでもいつでも誰にでもおかしい奇異な英語」のことです。
まー、私と付き合いのある殊勝な方々はしょっちゅうそういうのに出食わしている被害者ですが…。
和製英語は〝正しい英語〟の一形態ですが、ここで取り上げるのは「どこでもいつでも誰にでもおかしい奇異な英語」のことです。
まー、私と付き合いのある殊勝な方々はしょっちゅうそういうのに出食わしている被害者ですが…。
昨年、近所の中学生の運動会に応援で、学校が子供達や父兄に配布したハンカチを目にしてしまいました。
そこにプリントされていたのは「The 21th …」。「第21回の運動会」というつもりだったのでしょうが、残念ながら正解は「21st」。
子供達から募集したデザインから先生方が選んだというのですから、ちょっと暗澹たる思いです。複数の先生が選考したはずで、出来上がりも先生方全員が目を通しているはずですが、一人も間違いに気づかなかったとすると、うーーん、な話です。
そして昨日、お酒を飲んだ後に入った博多らーめんのお店での話です。
外国人に対して店員さんがラミネートされたアンチョコを読みながら「替え玉」について説明していました。
アンチョコに書かれているであろう How long would you like to boil the noodles? を私よりはるかに流暢に読む店員。
ただ、これでは「どれくらいの時間、麺を茹でましょうか?」としか伝わらず、外国人はどうしていいのか混乱。
How toughness would you like to boil the noodles?「どれくらいの固さで茹でましょうか?」でないと戸惑うのは無理もありません。
話がこんがらがっているので間に入ってあげて「ハリガネ、アイアン・ワイア、5セコンズ」なんて説明してあげるとすんなり解決…したのはいいものの、一緒にいた友人が「無茶苦茶な英語を使うお前が、まさか!」とずっと笑いをかみ殺してて、最後は大爆笑されてしまいました。
友人が店員に「こいつに英語を正されるなんて人間として最大の屈辱ですよ」と笑いかけるのを苦々しく思いながらも、友人たちから「昔はあんなお節介なこと絶対しなかった」と指摘されました。
思い返すと、そうかもしれません。「年取ったってことだなあ」と少し感慨に耽りました。友人は「悪いことじゃないし、むしろいいことじゃん」と言ってくれましたが、私としては「もう若くないってことかもなあ」ってことです。
。。。話がしんみり逸れてしまう前に「奇異な英語」に話を戻します。
「奇異な英語」に対して最も感覚が麻痺しているのは、ボクシングファンに違いありません。
Undisputed Champion。「議論する余地のない王者」。
「王者」はすべからく議論する余地がないはずですが、ボクシングの世界では、Undisputed Championという不思議な言葉が普通に飛び交っているのです。
こんな言葉、1日も早く無くなればいいのですが…。
Undisputed Champion 、そんな言葉が飛び交う世界はロクなもんじゃありません。つまりは「議論する余地がある王者」ばかりという、倒錯した現実の裏返しなのですから。
Lineal Champion 。「正統な王者」も同じ穴のムジナです。じゃあ「正統じゃない王者」って何なの?それって王者と呼べないよね?って話です。
Pound For Pound。「体重同一時なら誰が一番強いのか」。なに、それ?!
体重同一という、絶対ありえない妄想を仮定することに何の意味があるのでしょうか?妄想の中では1位とか2位とか…、それって妄想じゃない現実では、本当は弱いってことですよね…。
Prize fighter、professional boxer。
野球でもサッカーでも、専業で生活できる本当のプロはほんの一握りです。だからみんなが憧れるし、尊敬するのです。
それにしても、ボクサーの場合は、その一握りの程度が酷いものです。
そして、何よりも野球やサッカーでは一軍や二軍、それぞれの技量のステージによって報酬に開きが生じます。それが当たり前です。「そうあるべき」とかいう次元の話ではなく、そうにしかならないはずという常識です。
しかし、ボクシングの世界では技量は報酬を決める優先要素ではありません。ボクシングで報酬を決めるのは「人種」と「階級」です。ありえない話ですが「技量」はほとんど関係ありません。
極限すると「人種」と「階級」だけによって残酷な格差が生まれているのです。
ドニー・ニエテスやノニト・ドネアが日本人なら、彼らの報酬と日本のボクシングシーンは大きく変わっていたでしょう。
それにしても、技量で給料が左右されないプロって何なの?という話です。
欧米ではワシル・ロマチェンコやギレルモ・リゴンドー、クリチコ兄弟らを「面白くないから人気が出ない、だから報酬が低い」と言いますが、そんなの奴らの完全な詭弁です。
2015年〜2017年の2年あまりに渡ってPFPキングの座に君臨したニカラグア人は、この間に戦った6試合で約200万ドルを稼ぎました。1試合平均で30万ドル超、軽量級では破格ですが、もし日本人ならその額は2倍では済まなかったでしょう。
そして、同じ2015〜2017年にやはり同じ6試合で、この間にドーピングまで犯したにもかかわらず、中量級のメキシコ人は技量ではより評価の高いニカラグア人の100倍以上、2億ドル以上もの報酬を手にしているのです。
ちなみに2015〜2017年というスパンはロマゴンが飛び抜けて最も多額の報酬を受け取った時期です。一方で、カネロは元々高額だったのが右肩上がりで、現在のはこのスパンの5倍以上を稼ぐステージに突入しています。
軽量級史上最高ボクサー、ロマゴンとカネロの生涯賃金の差は、おそらく1000倍では済まないでしょう。
二人は「技量」「人種」「階級」の三つとも異なりますが、人種と階級によるアドバンテージの前には技量など、全く何の意味も持たないことが一目でわかる実例です。
井上尚弥vsノニト・ドネア戦で日本のボクシングファンが盛り上がった昨年11月。
世界的には米国で行われたYouTuber対決の方が圧倒的に大きな注目が集められました。そして、報酬もプロデビュー戦だったYouTuberが大きく上回ってしまったのです。
ただし、圧倒的な「技量」は「人種」の壁を超えます。ニカラグア人がメキシコ人に報酬で劣ってしまった最大の原因は人種ではなく、突き詰めると実は「技量」とも言えます。
もっと正確にわかりやすく言えば、ロマゴンは技量の優勢が中途半端だったのです。もっと突き抜ける技量があれば、人種の壁は突破できます。
クリーンなスポーツマンシップも含めた技量ではメキシコ人を圧倒しても、もっとももっともっと圧倒すれば良かったのです。
つまり、具体的に言えば直接対決で勝てば良いのです。
12年前、やはり世界経済が窒息寸前だった2008年、オスカー・デラホーヤは報酬の面で圧倒的な存在でした。
前の年にフロイド・メイウェザーをキャリア初のBサイドに押しやりながら試合は僅差で落としてしまいます。執拗な再戦要求に、メイウェザーの答えは「引退」。
行き場を、もっと正確に言うなら死に場所を探していたデラホーヤは自身が指揮を執るゴールデンボーイ・プロモーションズと、因縁のボブ・アラムが経営するトップランク、世界の2大プロモーションと事実上の二重契約を結んでいたPFPキングとの対戦を選びます。
そのPFPキングはこの2008年にジュニアライト級のLineal Champion を破って4階級制覇に成功、ライト級のアルファベットタイトルもコレクションして5階級制覇していましたが、所詮はライト級以下の軽量級。
その年末にデラホーヤ戦のウェルター級契約のリングに上がったフィリピン人は、超強豪メキシカン3人との対戦によってすでに堂々の100万ドルファイターに登り詰めていました。
しかし、その夜たった一晩、30分足らずの時間で52戦にも及ぶキャリアで積み上げた生涯報酬2500万ドル、約30億円をはるかに上回る報酬を、PPV歩合も含めて手にするのです。
この醜悪で不条理で理不尽なプロボクシングの世界で、腐りきったちゃぶ台を豪快にひっくり返し、アメリカ相手に本当の意味で下克上を起こしたのは、ボクシング150年の歴史上でこのフィリピン人だけです。
PACMAN。「何度も大番狂わせを起こすパックマン」。これもまた「奇異な英語」です。
何度も番狂わせを起こしたら、それはもはや番狂わせとは呼ばないはずです。
彼を異常に特別すぎる変態と見るか、軽量級からスタートしたキャリアでもアメリカを震撼させることが出来ると考えるか。
来月25日には、 「人種」と「階級」という欧米のリングで最優先される二つの要素が欠落した日本人がリングに上がります。
彼は、パックマンが見た風景を見たいと語りましたが、そのためには彼もどこかのタイミングでパックマンにならなければなりません。
いざ!はじめの一歩、が近づいて来ました。
そこにプリントされていたのは「The 21th …」。「第21回の運動会」というつもりだったのでしょうが、残念ながら正解は「21st」。
子供達から募集したデザインから先生方が選んだというのですから、ちょっと暗澹たる思いです。複数の先生が選考したはずで、出来上がりも先生方全員が目を通しているはずですが、一人も間違いに気づかなかったとすると、うーーん、な話です。
そして昨日、お酒を飲んだ後に入った博多らーめんのお店での話です。
ホルモン屋さんと、お魚屋さん、そしてラーメン屋さんの3階級制覇でした。写真はお魚屋さんの「まぐろ中落ち100円」。注文は1回限定。
外国人に対して店員さんがラミネートされたアンチョコを読みながら「替え玉」について説明していました。
アンチョコに書かれているであろう How long would you like to boil the noodles? を私よりはるかに流暢に読む店員。
ただ、これでは「どれくらいの時間、麺を茹でましょうか?」としか伝わらず、外国人はどうしていいのか混乱。
How toughness would you like to boil the noodles?「どれくらいの固さで茹でましょうか?」でないと戸惑うのは無理もありません。
話がこんがらがっているので間に入ってあげて「ハリガネ、アイアン・ワイア、5セコンズ」なんて説明してあげるとすんなり解決…したのはいいものの、一緒にいた友人が「無茶苦茶な英語を使うお前が、まさか!」とずっと笑いをかみ殺してて、最後は大爆笑されてしまいました。
友人が店員に「こいつに英語を正されるなんて人間として最大の屈辱ですよ」と笑いかけるのを苦々しく思いながらも、友人たちから「昔はあんなお節介なこと絶対しなかった」と指摘されました。
思い返すと、そうかもしれません。「年取ったってことだなあ」と少し感慨に耽りました。友人は「悪いことじゃないし、むしろいいことじゃん」と言ってくれましたが、私としては「もう若くないってことかもなあ」ってことです。
。。。話がしんみり逸れてしまう前に「奇異な英語」に話を戻します。
「奇異な英語」に対して最も感覚が麻痺しているのは、ボクシングファンに違いありません。
Undisputed Champion。「議論する余地のない王者」。
「王者」はすべからく議論する余地がないはずですが、ボクシングの世界では、Undisputed Championという不思議な言葉が普通に飛び交っているのです。
こんな言葉、1日も早く無くなればいいのですが…。
Undisputed Champion 、そんな言葉が飛び交う世界はロクなもんじゃありません。つまりは「議論する余地がある王者」ばかりという、倒錯した現実の裏返しなのですから。
Lineal Champion 。「正統な王者」も同じ穴のムジナです。じゃあ「正統じゃない王者」って何なの?それって王者と呼べないよね?って話です。
Pound For Pound。「体重同一時なら誰が一番強いのか」。なに、それ?!
体重同一という、絶対ありえない妄想を仮定することに何の意味があるのでしょうか?妄想の中では1位とか2位とか…、それって妄想じゃない現実では、本当は弱いってことですよね…。
Prize fighter、professional boxer。
野球でもサッカーでも、専業で生活できる本当のプロはほんの一握りです。だからみんなが憧れるし、尊敬するのです。
それにしても、ボクサーの場合は、その一握りの程度が酷いものです。
そして、何よりも野球やサッカーでは一軍や二軍、それぞれの技量のステージによって報酬に開きが生じます。それが当たり前です。「そうあるべき」とかいう次元の話ではなく、そうにしかならないはずという常識です。
しかし、ボクシングの世界では技量は報酬を決める優先要素ではありません。ボクシングで報酬を決めるのは「人種」と「階級」です。ありえない話ですが「技量」はほとんど関係ありません。
極限すると「人種」と「階級」だけによって残酷な格差が生まれているのです。
ドニー・ニエテスやノニト・ドネアが日本人なら、彼らの報酬と日本のボクシングシーンは大きく変わっていたでしょう。
それにしても、技量で給料が左右されないプロって何なの?という話です。
欧米ではワシル・ロマチェンコやギレルモ・リゴンドー、クリチコ兄弟らを「面白くないから人気が出ない、だから報酬が低い」と言いますが、そんなの奴らの完全な詭弁です。
2015年〜2017年の2年あまりに渡ってPFPキングの座に君臨したニカラグア人は、この間に戦った6試合で約200万ドルを稼ぎました。1試合平均で30万ドル超、軽量級では破格ですが、もし日本人ならその額は2倍では済まなかったでしょう。
そして、同じ2015〜2017年にやはり同じ6試合で、この間にドーピングまで犯したにもかかわらず、中量級のメキシコ人は技量ではより評価の高いニカラグア人の100倍以上、2億ドル以上もの報酬を手にしているのです。
ちなみに2015〜2017年というスパンはロマゴンが飛び抜けて最も多額の報酬を受け取った時期です。一方で、カネロは元々高額だったのが右肩上がりで、現在のはこのスパンの5倍以上を稼ぐステージに突入しています。
軽量級史上最高ボクサー、ロマゴンとカネロの生涯賃金の差は、おそらく1000倍では済まないでしょう。
二人は「技量」「人種」「階級」の三つとも異なりますが、人種と階級によるアドバンテージの前には技量など、全く何の意味も持たないことが一目でわかる実例です。
井上尚弥vsノニト・ドネア戦で日本のボクシングファンが盛り上がった昨年11月。
世界的には米国で行われたYouTuber対決の方が圧倒的に大きな注目が集められました。そして、報酬もプロデビュー戦だったYouTuberが大きく上回ってしまったのです。
ただし、圧倒的な「技量」は「人種」の壁を超えます。ニカラグア人がメキシコ人に報酬で劣ってしまった最大の原因は人種ではなく、突き詰めると実は「技量」とも言えます。
もっと正確にわかりやすく言えば、ロマゴンは技量の優勢が中途半端だったのです。もっと突き抜ける技量があれば、人種の壁は突破できます。
クリーンなスポーツマンシップも含めた技量ではメキシコ人を圧倒しても、もっとももっともっと圧倒すれば良かったのです。
つまり、具体的に言えば直接対決で勝てば良いのです。
12年前、やはり世界経済が窒息寸前だった2008年、オスカー・デラホーヤは報酬の面で圧倒的な存在でした。
前の年にフロイド・メイウェザーをキャリア初のBサイドに押しやりながら試合は僅差で落としてしまいます。執拗な再戦要求に、メイウェザーの答えは「引退」。
行き場を、もっと正確に言うなら死に場所を探していたデラホーヤは自身が指揮を執るゴールデンボーイ・プロモーションズと、因縁のボブ・アラムが経営するトップランク、世界の2大プロモーションと事実上の二重契約を結んでいたPFPキングとの対戦を選びます。
そのPFPキングはこの2008年にジュニアライト級のLineal Champion を破って4階級制覇に成功、ライト級のアルファベットタイトルもコレクションして5階級制覇していましたが、所詮はライト級以下の軽量級。
その年末にデラホーヤ戦のウェルター級契約のリングに上がったフィリピン人は、超強豪メキシカン3人との対戦によってすでに堂々の100万ドルファイターに登り詰めていました。
しかし、その夜たった一晩、30分足らずの時間で52戦にも及ぶキャリアで積み上げた生涯報酬2500万ドル、約30億円をはるかに上回る報酬を、PPV歩合も含めて手にするのです。
この醜悪で不条理で理不尽なプロボクシングの世界で、腐りきったちゃぶ台を豪快にひっくり返し、アメリカ相手に本当の意味で下克上を起こしたのは、ボクシング150年の歴史上でこのフィリピン人だけです。
PACMAN。「何度も大番狂わせを起こすパックマン」。これもまた「奇異な英語」です。
何度も番狂わせを起こしたら、それはもはや番狂わせとは呼ばないはずです。
彼を異常に特別すぎる変態と見るか、軽量級からスタートしたキャリアでもアメリカを震撼させることが出来ると考えるか。
来月25日には、 「人種」と「階級」という欧米のリングで最優先される二つの要素が欠落した日本人がリングに上がります。
彼は、パックマンが見た風景を見たいと語りましたが、そのためには彼もどこかのタイミングでパックマンにならなければなりません。
いざ!はじめの一歩、が近づいて来ました。

コメント
コメント一覧 (5)
フェザー級、バンタム級、フライ級、ストロー級、といった軽量級の呼び名も、ネイティブのアメリカ人にはどのような印象で聞こえるのか興味があります。
フシ穴の眼
が
しました
日本ボクシング界は、真剣に強い選手を育てようとしているのか?
と、思います。
パックマンは、アウェーでも強豪と闘い少しずつキャリアを積み重ね、階段上がり、実力をつけてきました。
日本人は数戦して、多分強くない世界ランカーと闘わせて、実力の差のある軽量級王者と闘わせる、
選手が王者になっても育ちません。
訳のわからないランカーとの防衛戦をやり、日本だけの中の世界王者で終わりそうです。
井上が、 世界を見るのなら、いつでもどこでも、モンスター級と闘うしかないのかもしれません。
ビジネスセンスも必要ですが、選手と会長、スポンサー、プロモーターがいろんな面で、強くなることを真剣に考える時期なのかもしれません。
失礼しました。
フシ穴の眼
が
しました
ボクシング界の裏側など知らないので、憶測で云います。
パックマンは、お金儲けしたいから、軽量級でメキシカンの強豪を破り破られ、ウェートをあげて、徐々に自分の商品価値を高めて、人気選手デラボーヤ戦
にたどり着きました。
日本ボクシングみたいに、連続防衛記録など気にせず高いファイトマネーのためなら、あっさり返上できます。
発達した背筋、薬物疑いが、あっても、ピークが過ぎてもお金のために闘い続けています。
ラスベガスで闘う井上は、名誉のために闘っているのかもしれません。
井上の、会長、スポンサープロモーターは、そのタイトルに箔をつけさせるために、お金儲けの他にラスベガス防衛をおこなうのでしょう?
日本のボクシング界は、真剣
フシ穴の眼
が
しました