日本時間6月10日日曜日。早朝の英国から白昼の米国西海岸まで、当該階級のキープレイヤーがビッグファイトのリングに上がりました。

 🍀WBO世界ジュニアウェルター級王者決定戦。@英国マンチェスターアリーナ🍀

史上二人目の4団体統一のUndisputed champion テレンス・クロフォードのウェルター級進出で再び分裂したジュニアウェルター。そのピースの一つWBOをテリー・フラナガンとモーリス・フッカーが争いました。

地元マンチェスター出身で32勝(13KO)無敗、二階級制覇を狙うフラナガン有利と見られていましたが、2-1のSD をものにしたのは大西洋を渡ってきたテキサス生まれのフッカーでした。

無敗ながら三つのドローがあるフッカーの直近の引き分けは、2016年11月のダーレイ・ペレス戦。そのペレスを除くと、強豪との対戦はありません。ペレスは2015年アンソニー・クロラ、昨年はルーク・キャンベルとリナレスに苦杯を舐めさせられた二人にノックアウト負けを喫しており、6−1でフラナガン圧倒的有利と見らていました。数字の上では、大番狂わせです。

スコアは117−111、115−113でフッカー、もう一人があろうことか117−111でフラナガンに付けていました。

右のオーバーハンドを再三決めてゲームを支配していたのは、間違いなくフッカーです。バッティングで出血、劣勢を強いられた〝ターボ〟フラナガンは、目に余る肘打ちを再三見せてレフェリーから注意を受けますが、何度やっても減点されません。英国のスターとの勝負は、ジャッジとの戦いでもあります。

このアップセットで〝マイティ・モー〟フッカーは、24勝16KO無敗3分と無敗のレコードを伸ばしました。
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WBSSの優勝者に贈られるモハメド・アリ杯。フッカーも、そして我らが井上もこいつを目指して戦場へ出陣します。


そしてこの勝利は、フッカーをWBSSに導くことになりました。王者としての参加ですから、シード枠で秋の一回戦に出場することになりそうです。



 🍀ヘビー級王者決定戦。@英国マンチェスターアリーナ🍀
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日本時間早朝のマンチェスターアリーナを最も沸かせたのが、やはりマンチェスター出身の大巨人でした。

コカイン中毒と躁鬱病で2年半ものブランクを作ってしまったタイソン・ヒューリーは、4ラウンド終了TKOでセファー・セフェリを無難に退け、とにもかくにもカムバックしました。

39歳のセフェリは、この試合まで23勝21KO1敗と戦績こそ素晴らしいものの、強豪との対戦は2年前のマヌエル・チャーとの1戦だけ。そして、これが唯一の敗北でキャリア初のヘビー級の試合でした。つまり、生粋のクルーザー級なのです。

前日計量では276ポンド(125.2kg)と秤の目盛りを振り切ったヒューリーの動きは緩慢で鈍重、アンソニー・ジョシュアやデオンティ・ワイルダーと戦える段階でないことは誰の目にも明らかでした。ブランク中は350ポンド、なんと158.8kgまで膨張していたそうですが、それはまあダブついてました。

しかし、計量でもリング上でもセフェリを挑発し、アリシャッフルまで踏む脂肪の塊が、真面目なキャラの多いヘビー級きってのエンターテイナーであることは間違いありません。

さらに、日本のファンには理解しがたいことでしょうが、この勝利でヒューリーは依然としてThe Lineal Champion であることを満天下に示したのです。

ヒューリーからThe Lineal Championを奪うには、負けるか引退するか、そのどちらかのみです。「じゃあ、雑魚ばかりとやり続けても剥奪されないのか?」と言われれば、そうなんです。

「The Lineal Championが雑魚ばかりと戦って延命を図る」なんて、そもそも想定されていません。

He's been very inactive,but he's the man who beat the man,and that's important.  
長いブランクを作っているが、ヒューリーは王者を倒した本当の王者(The Lineal Champion)だ。そしてそれこそが重要なんだ。〜レノックス・ルイス=リング誌7月号より=
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リング誌は長らくヒューリーを世界王者と認定していましたが、ブランクが長すぎると剥奪。現在は空位です。再認定することはないでしょうが、ヘビー級のThe Lineal Championの帰還は世界的なニュースです。