リング誌/WBA/ IBF ジュニアフライ級タイトルマッチ 田口良一vsヘッキー・ブドラー

ブドラーはIBF6位ですが、リング誌でも6位、ESPNでは5位にランクされる「まともな世界ランカー」です。昨年9月に IBF王者ミラン・メリンドにSDで敗北、そのミランドを破った田口への挑戦となります。

田口は、日本史上初の統一王座の防衛戦を賭けてリングに上がりました。

手数は多いが、スピードとパワーでは見るべきものはないブドラーは、相性のいい相手に見えましたし、三段論法なら田口>メリンド>ブドラーなのですが…。 



スタミナと手数に自信を持つ両者は、1ラウンドから様子見なしの打ち合いに突入。

しかし先手を取る南アフリカ人に、田口は後手に回ってしまいます。2ラウンド終了時には、ブドラーのコーナーが手応えを感じて「ビューテフル!(素晴らしい)」と声をあげました。

4ラウンド2分過ぎには、ブドラーにボディをえぐられてロープまで後退、防戦一方に。スロースターターの田口とはいえ、非常に難しい展開になりました。

後半はブドラーも疲れを見せるものの、サイドに動いて田口の反撃を分断します。

前半は明白にポイントを抑えられ、後半も文句なしのラウンドを作ることが出来ないまま最終12ラウンドへ。判定では勝ち目はありません。

12ラウンド、疲労困憊のブドラーの顎に、田口の左フックがカウンターで炸裂!ブドラー、痛烈なダウン!
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しかし、米国人レフェリー、サム・ウィリアムスはスリップと判定、立ち上がったブドラーに回復の時間を与えるように、すぐに再開させません。

あんなクリーンヒットのダウンがスリップに見えるウィリアムスは、重大な眼病を患っているはずです。すぐに目医者に急行すべきですね。

ダメージを隠せないブドラーに、田口が追撃、〝The Hexecutioner〟(死刑執行人とファーストネームと掛け合わせたニックネーム)はクリンチで逃れるのが精一杯。

しかし、田口の疲労も限界、トドメを刺すことが出来ないまま試合終了のゴングが鳴らされてしまいます。

ジャッジペーパーの集計に時間がかかりました。渡辺均会長の怒号が響きます。「おかしいじゃないか!」。

しばらくすると、なんと「最終回のスリップはダウンに変更します」という異例のアナウンス。

ダウンなら、12ラウンドは10−7で田口でもいい内容でしたが、試合の大勢には影響はないと思えましたが…。

結果は3者とも114−113の1ポイント差で、ブドラー。どこかのラウンドの10−9がひっくり返ってたら、田口の勝利、最終回を10−7にスコアしても113−113のドロー防衛でした。
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しかし、正直、そこまで接戦じゃなかったように見えました。3人のジャッジが一致して田口に付けたのは6ラウンドと12ラウンドだけです。

とはいえ、試合後の両者の表情は、最終ラウンドにKO負け寸前に追い込まれたからとはいえブドラーの方が傷つき敗者の表情でした。

あの「ダウン」でレフェリーのアシストがなければ?…それでも田口は仕留めきれなかったと思いますが、判定がアナウンスされた後も響く渡辺会長の抗議の声もやまず、後味の悪いレフェリングでした。

4ラウンドの劣勢を見たときは、中盤以降にストップ負けもありうると思いましたが、粘りは見せてくれましたし、最終回のダウンは見事でした。

再戦条項があるなら、ぜひ行使して欲しいですね。