★「どこに眼ェつけとんねん!」★の続きです。
ここからは、世界中のあらゆるジャッジ、一人の例外もなく、全員に当てはまることです。
ジャッジ席に近いリングサイドに座ったことがある人なら誰もが感じたことがあるでしょうが、あの場所は試合を正確に判定するには非常にふさわしくない場所です。障害物が多すぎるのです。リングを照らすライトも目に入りやすいのです。
有名なレフェリー、ジョー・コルテスが、「昨年、国際殿堂入りすることが出来た。このスポーツのおかげで今の私が作られた。これからは恩返しをしたい」と、リング誌2012年11月号で興味深い提言をしています。
「Elevate the judges」。ジャッジを高く上げろ。つまり、テニスのチェアアンパイアのように、高椅子に座ってジャッジするというアイデアです。
【「A NEW PERSPECTIVE」〜WBOが再検証まで行い「パッキャオが勝っていた」(公式判定は覆りません)と声明まで出した「世紀の誤審」をはじめ、不可解な判定が後を絶たない現状に、コルテスが私案を提言しました。〜リング誌2012年11月号より】
自身もジャッジの経験があるコルテスは「ジャッジ席の目の前にはロープや、レフェリー、そして相手のボクサー、視界を遮る障害物がいくつもある。ライトもとにかく目に入ってパンチの交換が見えないこともしょっちゅうだった」と言います。
そこで、コルテスは自宅の庭にリングを設営、どの場所がベストか検証を重ねて「高椅子」を思いつきました。
彼は自宅に8人のアマチュアのジャッジを招き、従来のポジションと、高椅子で、同じ仮想試合4ラウンドを判定する実験を行いました。
同じ試合で、見えなかったパンチの数をカウントさせます。ラウンド順に、従来のポジションでは17、7、16、13のパンチが視認できませんでした。
一方、高椅子の視界から見えなかったパンチは1、2、1、1と、劇的に減りました。
どちらのポジションがジャッジするのにふさわしいか、もはや議論すべきレベルですらありません。高椅子に座ったジャッジも「昼と夜ほど違う」「見ていないものを判定する今の状態が続くのは、やはり悪徳だ」と、全員が高椅子の優位性が圧倒的であることを証言しました。
テニスの主審が高椅子を降りてジャッジを下すと、どれほど誤審が増えるか見当もつきません。ライフガードが砂浜に座って監視しているような海には、誰も遊泳に行かないでしょう。
ここまでが、コルテスの私案です。
しかし、この高椅子案には、特にプロボクシングの世界では看過できない問題があります。
【従来のジャッジ席と、高椅子の俯瞰では、同じシーンでもここまで見え方が違うのです。】
プロボクシングは観客が神様です。リングサイド席の高額チケットを買った観客の視界が、大きく高い椅子と、その上に座るジャッジの体で遮られるとしたら?
高椅子を透明なアクリルで作製しても、純粋に透明になるわけもなく、そもそもジャッジまで透明にすることは出来ません。そんな、障害物が3本もリングサイドにそびえるのです。
テレビカメラのレンズにとっても高椅子は、大きな障害物です。決定的なシーンが高椅子やジャッジの姿に隠されてしまうとしたら?
この案だと、正しいジャッジを最優先して、視線に障害物ができてしまう観客には我慢してもらうことになります。今のシステムなら壮絶なKOシーンは、いろんな角度から見て楽しめますが、コルテス案を導入してしまうと相当なカメラアングルが死んでしまいます。
パッキャオ対ハットンのノックアウトシーンが、高椅子に遮られてカメラに収まっていなかったとしたら?
公正なジャッジ、プロボクシングの大前提、この二つを両立させるにはビデオ判定でジャッジすることが最も現実的です。しかし、このシステムではいろんな角度やスローで確認しながらになるため、判定を下すのに時間がかかってしまい、1ラウンドの判定が揃った時には試合は4ラウンドまで進んでいるなんてことが当たり前になってしまいます。
…人工知能の発展を待つしかないのかもしれません。
そして、「どこに眼ェつけとんねん!」と並んで、誤審を生み出してしまうもう一つの元凶が、「現在の判定慣例が明らかに間違っとる!」です。具体的に言うと、どんなに優秀なジャッジでも現行のシステムでは〝誤審〟してしまう可能性があるのです。
ここからは、世界中のあらゆるジャッジ、一人の例外もなく、全員に当てはまることです。
ジャッジ席に近いリングサイドに座ったことがある人なら誰もが感じたことがあるでしょうが、あの場所は試合を正確に判定するには非常にふさわしくない場所です。障害物が多すぎるのです。リングを照らすライトも目に入りやすいのです。
有名なレフェリー、ジョー・コルテスが、「昨年、国際殿堂入りすることが出来た。このスポーツのおかげで今の私が作られた。これからは恩返しをしたい」と、リング誌2012年11月号で興味深い提言をしています。
「Elevate the judges」。ジャッジを高く上げろ。つまり、テニスのチェアアンパイアのように、高椅子に座ってジャッジするというアイデアです。
【「A NEW PERSPECTIVE」〜WBOが再検証まで行い「パッキャオが勝っていた」(公式判定は覆りません)と声明まで出した「世紀の誤審」をはじめ、不可解な判定が後を絶たない現状に、コルテスが私案を提言しました。〜リング誌2012年11月号より】
自身もジャッジの経験があるコルテスは「ジャッジ席の目の前にはロープや、レフェリー、そして相手のボクサー、視界を遮る障害物がいくつもある。ライトもとにかく目に入ってパンチの交換が見えないこともしょっちゅうだった」と言います。
そこで、コルテスは自宅の庭にリングを設営、どの場所がベストか検証を重ねて「高椅子」を思いつきました。
彼は自宅に8人のアマチュアのジャッジを招き、従来のポジションと、高椅子で、同じ仮想試合4ラウンドを判定する実験を行いました。
同じ試合で、見えなかったパンチの数をカウントさせます。ラウンド順に、従来のポジションでは17、7、16、13のパンチが視認できませんでした。
一方、高椅子の視界から見えなかったパンチは1、2、1、1と、劇的に減りました。
どちらのポジションがジャッジするのにふさわしいか、もはや議論すべきレベルですらありません。高椅子に座ったジャッジも「昼と夜ほど違う」「見ていないものを判定する今の状態が続くのは、やはり悪徳だ」と、全員が高椅子の優位性が圧倒的であることを証言しました。
テニスの主審が高椅子を降りてジャッジを下すと、どれほど誤審が増えるか見当もつきません。ライフガードが砂浜に座って監視しているような海には、誰も遊泳に行かないでしょう。
ここまでが、コルテスの私案です。
しかし、この高椅子案には、特にプロボクシングの世界では看過できない問題があります。
【従来のジャッジ席と、高椅子の俯瞰では、同じシーンでもここまで見え方が違うのです。】
プロボクシングは観客が神様です。リングサイド席の高額チケットを買った観客の視界が、大きく高い椅子と、その上に座るジャッジの体で遮られるとしたら?
高椅子を透明なアクリルで作製しても、純粋に透明になるわけもなく、そもそもジャッジまで透明にすることは出来ません。そんな、障害物が3本もリングサイドにそびえるのです。
テレビカメラのレンズにとっても高椅子は、大きな障害物です。決定的なシーンが高椅子やジャッジの姿に隠されてしまうとしたら?
この案だと、正しいジャッジを最優先して、視線に障害物ができてしまう観客には我慢してもらうことになります。今のシステムなら壮絶なKOシーンは、いろんな角度から見て楽しめますが、コルテス案を導入してしまうと相当なカメラアングルが死んでしまいます。
パッキャオ対ハットンのノックアウトシーンが、高椅子に遮られてカメラに収まっていなかったとしたら?
公正なジャッジ、プロボクシングの大前提、この二つを両立させるにはビデオ判定でジャッジすることが最も現実的です。しかし、このシステムではいろんな角度やスローで確認しながらになるため、判定を下すのに時間がかかってしまい、1ラウンドの判定が揃った時には試合は4ラウンドまで進んでいるなんてことが当たり前になってしまいます。
…人工知能の発展を待つしかないのかもしれません。
そして、「どこに眼ェつけとんねん!」と並んで、誤審を生み出してしまうもう一つの元凶が、「現在の判定慣例が明らかに間違っとる!」です。具体的に言うと、どんなに優秀なジャッジでも現行のシステムでは〝誤審〟してしまう可能性があるのです。
コメント