どんな雑誌であれ、紙媒体1本で生き残るのは至難の業です。

しかし、リング誌がデジタルバージョン(RingTV.com)を立ち上げたのは、2008年。他のスポーツ専門メディアと比較しても大きく遅れをとったわけではありませんでした。

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リング誌のデジタル元年は2008年。普通はそこからレイアウトも記事も進化していくはずなのですが、喜劇的にどんどん面白くなくなっていきました。「貧すれば鈍する」とはよく言ったものです。リング誌はプリント(紙)でもデジタルでも惨敗しました。



当時の米国ボクシング市場はヘビー級こそ閉塞していましたが、ウエルター級を軸にした中量級ではオスカー・デラホーヤからフロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオへとスターのトーチがきれいにリレーされ、歪な地域タイトルや上位・下位タイトル、不条理なランキングは現在ほどではありませんでした。

当時を代表するメガファイトの一つ「THE DREAM MATCH」(2008年12月:デラホーヤvsパッキャオ)が完全ノンタイトルで何のベルトも用意されていなかったことからも、現在との大きな違いが想像できるでしょう。

今なら、WBCがあらゆる王者を超越したドリーム・チャンピオンを新設、高額なドリーム・ベルトを用意するなど、認定団体は色めきだっていたはずです。

もちろん、ボクシング市場全体が没落の底なし沼に沈み続けている状況は変わりませんでした。それでも、翌2009年の「FIRE POWER」(ミゲール・コットvsパッキャオ)に、WBOウエルター級タイトルマッチだったにもかかわらず、WBCがダイアモンド王座を創設。ここからWBCの〝多宝塔〟ビジネスが始まりました。

パッキャオとメイウェザーが100万件レベルのPPVを連発、記録的なファイトマネーを手にする一方で、リング誌の販売不振は相変わらず。RingTV.comは米国Yahoo!Sportsと短期の業務契約を結び、生き残りを図りますが、閲覧数は低迷。ヤフーから三行半を叩きつけられ、リング誌の経営状況はさらに悪化。

1970年代までの黄金時代を知る資産家らから支援を受けながら命脈をつなぎますが、販売不振に歯止めはかかりません。2010年代にはページ数は激減(定価も変更=値下げ)、月刊体制も崩壊。

定期購読していた私の元にも、値下げと月刊から年9回発行に変更したことに伴う返金のお知らせが届きました。

「存続できるかどうか」ではなく「いつ廃刊になるのか」という段階に突入していました。そして、創刊100周年となる2022年、ついに延命装置が外されてしまいます。

ところが、2023年にはサウジアラビア・総合娯楽庁が買収を発表。プリントバージョンも復活させました。

しかし、デジタルもプリントもサウジの飼い犬雑誌に転落。誰も買わないゴミ雑誌になってしまい、サウジですら扱いに困っている状況で、DAZNへの売却も噂されています。


日本では「権威がある」と思い込んでくれているファンもいるリング誌ですが、いまさら「日本語版」を発行しても、サウジやDAZNの広報誌を誰が読みたいと思うでしょうか?



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持続可能性という観点では難しいとは思いますが、デアゴスティーニみたいなパッチワーク・マガジンはある程度売れるんじゃないでしょうか?。

「原寸大 リング誌ベルトを組み立てよう!」なんてどうでしょうか?なにしろリング誌です、宣伝にもなるし、ロイヤルティも安いはず。

私なら買っちゃうけどなあ…。

チャンピオンベルトをはじめ、ボクシングの歴史や現在の世界勢力地図とか。

「権威がある」と言ってるファンでも買ったことも見たこともない人がほとんどの状況ですから、誰も見向きしないかなぁ。

「原寸大 リング誌ベルトを組み立てよう!」も、俺くらいしか買わないか…。


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【本文とは関係ありません】土曜日のお昼。まずは、つぶ貝のバター焼き。ビールが進みます。