21試合4勝17敗。勝率1割9分。

ついに勝率1割台である。このままシーズンを終えたNPB球団は歴史上存在しない。
ちなみに、142試合を勝率1割9分のハイペースで走り抜けると27勝115敗。唯一の三桁敗戦をマークした1961年の近鉄(6位140試36勝103敗1分、勝率.261)が65年間も守り続けた孤高の記録を大幅に更新することになる。
20世紀と比較してプロ野球の戦力が均等化された現代において、勝率19%の衝撃は計り知れない。
大谷翔平を「もう2度と見ることができない」というなら、もしちゅにどらがこのままのペースでシーズンを終えると、やはりもう2度と見ることのできない、歴史上誰も見たことがない光景を我々は目の当たりにすることになる。
その意味で、我々はいま、日米同時進行でとんでもない超常現象が巻き起こっていることをしっかり認識すべきだろう。
ただし、ちゅにどらについてはまだまだ序盤。27勝115敗という驚天動地の記録を打ち建てるためには、あと10勝しかできない。1割9分という目を疑う数字にしても、明日のヤクルト戦でひょんなことから勝ってしまうと5勝17敗、2割2分7厘と一気に2割ラインをオーバーしてしまうのだ。
そうなると、そのあと2連敗しても5勝19敗、2割8厘。当たり前だが、軽はずみで1勝してしまうと4連敗しないと2割ラインに戻せない。何かの間違いで2連勝でもしてしまった日にゃ、8連敗が必要になる。
たった一つの勝利で全てが瓦解しかねない、毎日が剣ヶ峰、土俵際である。
ちゅにどらが現在、突っ走っているペースはそれほどまでに過酷で、タイトロープをスキップで渡るような曲芸ですらあるのだ。
現実的には、終わってみたら勝率3割を大きくオーバーなんて平凡な数字で終わっているだろうが、可能性はゼロではない。
記録更新には「2割ライン」なんてぬるいことを言っていたらダメ、絶対に。
勝率1割台はNPBではまだどのチームも成し遂げていないが、世界に目を向けると上には上がいる。1899年にクリーブランド・スパイダーズは20勝134敗、勝率1割2分9厘7毛という金字塔を打ち建てている。
スパイダーズの大記録を前にしては、2割ラインをうろうろしているちゅにどらの1割9分なんて、ひよっこ以下だ。スパイダーズの1割2分9厘7毛を22試合で換算すると、アバウト2.8勝19.2敗。この世界記録と比較すると、ちゅにどらは勝ち星で一つ以上、黒星で二つ以上も〝借金〟していることになる。
気持ちの持ち方だ。2割ラインを守るのではなく、1割へ向けて攻め抜いて欲しい。
ちゅにどらには変に余裕を持たずに「連勝しなければ1勝くらいなら大丈夫」ではなく「もう1勝もできない」という崖っぷちの悲壮感を持って道なき道を突き進んで欲しい。
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