He monetized villainy. 〜ESPN

フロイド・メイウェザーは品性下劣な言動をカネに還元する、優秀な錬金術師でした。

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「愛されるよりも憎まれる方がカネになる」。この絶対的な真理を発見したマネーは、スポーツ史上でも傑出したマーケッターでした。

メイウェザーがアスリートとして最も魅力的だったのは、ジュニアライト級からライト級にかけての時代でしたが、その財産のほとんどは勝利最優先の退屈極まるスタイルに特化したウエルター級以降のキャリアで築き上げたもの。

本来、そんなことはあってはいけないことなのですが、マネーの場合は「試合の面白さと報酬が反比例する」のです。

愛されるよりも憎まれる方がカネになる。「勝て!」と応援されるよりも「負けるところが見たい!」と恨まれる方がPPVは売れてしまうのです。

2021年、メイウェザーは(公式戦での)現役復帰の可能性を問われて“Absolutely not.”(絶対にない)と断言しました。

しかし、コンゴ開催が決まったマイク・タイソンとはエキシビションですが、9月のマニー・パッキャオ戦は51試合目の公式戦となります。2017年のコナー・マクレガー戦から、なんと9年ぶりのリング復帰。

メイウェザーは散財してカネに困っているーーーそう言われていますが、彼はまだ4億ドル前後の純資産があると報じられています。

生涯10億ドル以上を稼いだことを考えると、かなり目減りしていますが、明日食うものにも困っているような状況ではありません。

カネ…富裕とは不思議なもので、相対的な感覚です。

もし、イーロン・マスクが自分の資産がジェリー・ジョーンズと同じなら、貧困感に気が狂うかもしれません。ジョーンズの口座にある金額がメイウェザー並みなら、ダラス・カウボーイズのオーナーの座を追放されて、現実にはそうではなくても彼は路頭に迷ったような気分になるかもしれません。

マネーは「カネが足りない」と考えているはずです。そして、本気を出せば、どんなボクサーも凌駕する大金を稼げること、誰よりも注目を集めることができることを証明することが、自分の存在意義だと考えているのでしょう。

その、カネと栄光に対する底なしの欲望こそが、彼が永遠に倒すことのできない、人生で最も手強い強敵です。

メイウェザーはリングの中で無敗を継続することはできても、醜い欲望にからめとられて、人生の蹉跌を味わうことになるでしょう。