日本時間2月1日、英国ニューキャッスルで行われたIBFジュニアミドル級タイトルマッチ。
挑戦者のジョシュ・ケリーが王者バカラン・ムルタザリエフを2-0のマジョリティ・デジション(115−111/114−113/113−113)で破りました。
115−111/114−113/113−113。この3つのスコアは、何事もなければマークされる数字ではありません。
115−113(取ったラウンド数で7-5)、114−114(6-6)、113-115(7-5)なら見慣れた数字なのですが…。
31歳の挑戦者が第4ラウンドにダウンを奪い、3者とも10−8とスコア。前半戦を優位に戦ったケリーでしたが、第9ラウンドに王者にダウンを奪い返され、このラウンドは3者とも8−10で王者。
最終ラウンドの前、11ラウンドまで積み上げた採点はジョン・バーサイルが105−102でケリーを支持。最終ラウンドをケリーが取ると115-111、ムルタザリエフに取られても114-112。ダウンを無視すると 7-5。違和感を覚えるスコアではありません。
ちなみにバーサイルは12ラウンドを挑戦者に振って115−111。
そして、残る2人、ペイウェイ・カーディニとスティーブ・グレイは104−103と同じスコアで挑戦者を支持。KOやダウンシーンを演出できなければ、ムルタザリエフに勝ちはない数字でしたが、10−9で取るとドローに持ち込めて王者の防衛。
カーディニはその通りに最終回を10−9で王者に振り、113−113のドローと見ました。6-6の114-114から一度ずつダウンを反映したスコアです。
そして、最後の1人、グレイが議論を呼ぶスコアリングをするのです。王者に振ればカーディニと同じく113-113でドロー。この採点ならカーディニとグレイがドローで防衛成功でした。しかし、挑戦者を支持すると114-112、0-2で王座陥落です。
ところが、グレイはそのどちらでもない10-10とスコアしたのです。
グレイが10-10をつけるのも理解できますが…。

ムルタザリエフの代理人はIBFに判定に関して6ページにわたる詳細な要請書を提出しました。
その内容を要約すると「明らかに動きの激しいタイトルマッチの流れの中、最終回で10-10と採点するのはあり得ない」というもの。
このラウンド、個人的には王者の方が優勢。また、試合全般を通しても地元英国の人気者ケリーに偏ったレフェリングにも見えました。33歳のロシア人王者とその陣営が疑心暗鬼になるのは理解できます。
さて、試合を分けたグレイの10-10です。
試合を決する場面で10-10と採点したことが悪い意味で目を引いたのです。
もし、グレイが最終回を10--10ではなく、10-9で挑戦者に振っていたなら、114-112で挑戦者のユナニマス・デジション、3-0勝利となっていました。
もし、そうなっていてもムルタザリエフ陣営は抗議の声を挙げていたでしょうか…?

電車で帰るのはめんどくさいな…(本文とは関係ありません)
ボクシングファンの中にも10ポイントマストシステムを「必ず10-9をつけなければならないルール」と間違った思い込みをしている人がいますが、そうではありません。
以下、JBCの「採点方法」からの抜粋です。
***** 各ラウンドの採点はですが、互角の場合は10対10、一方が勝っている場合は10対9、一度のダウンやこれに近いグロッギー状態(パンチを受 けてふらふら)のときは10対8、2度のダウンやKO寸前の場合は10対7、3度のダウンは10-6となります。
それ以上の差が開いた場合はレフェリーが試合を止めるの で、10対5という採点はありません。
また、10ポイント・マスト・システムというルールがありますが、これは勝っている方に必ず10点を付け、9対9、9対8などという採点はし ないということです。反則による減点は合計点から引きます。 *****
ジャッジが10−10を忌避するから、10−9の振れ幅が限度を超えて大きくなるのです。また、メディアも10ポイント・マスト・システムを「10−9マストシステム」と誤解してしまうようなミスリードをしているのも大きな問題です。
「これは難しいラウンドですな。それでもどちらかに振らんといけませんから、ここは10-9で…」なんてバカなこと言ってはいけません。
挑戦者のジョシュ・ケリーが王者バカラン・ムルタザリエフを2-0のマジョリティ・デジション(115−111/114−113/113−113)で破りました。
115−111/114−113/113−113。この3つのスコアは、何事もなければマークされる数字ではありません。
115−113(取ったラウンド数で7-5)、114−114(6-6)、113-115(7-5)なら見慣れた数字なのですが…。
31歳の挑戦者が第4ラウンドにダウンを奪い、3者とも10−8とスコア。前半戦を優位に戦ったケリーでしたが、第9ラウンドに王者にダウンを奪い返され、このラウンドは3者とも8−10で王者。
最終ラウンドの前、11ラウンドまで積み上げた採点はジョン・バーサイルが105−102でケリーを支持。最終ラウンドをケリーが取ると115-111、ムルタザリエフに取られても114-112。ダウンを無視すると 7-5。違和感を覚えるスコアではありません。
ちなみにバーサイルは12ラウンドを挑戦者に振って115−111。
そして、残る2人、ペイウェイ・カーディニとスティーブ・グレイは104−103と同じスコアで挑戦者を支持。KOやダウンシーンを演出できなければ、ムルタザリエフに勝ちはない数字でしたが、10−9で取るとドローに持ち込めて王者の防衛。
カーディニはその通りに最終回を10−9で王者に振り、113−113のドローと見ました。6-6の114-114から一度ずつダウンを反映したスコアです。
そして、最後の1人、グレイが議論を呼ぶスコアリングをするのです。王者に振ればカーディニと同じく113-113でドロー。この採点ならカーディニとグレイがドローで防衛成功でした。しかし、挑戦者を支持すると114-112、0-2で王座陥落です。
ところが、グレイはそのどちらでもない10-10とスコアしたのです。
カーディニは王者、バーサイルは挑戦者と割れます。さらに、グレイが、10-10を付けたのですから、このラウンドは三者三様、それぞれのジャッジがそれぞれ違う印象を持ったということです。
バーサイルはケリーのスタイルを評価しているので、この10-9もあり得なくはありません。
グレイが10-10をつけるのも理解できますが…。

ムルタザリエフの代理人はIBFに判定に関して6ページにわたる詳細な要請書を提出しました。
その内容を要約すると「明らかに動きの激しいタイトルマッチの流れの中、最終回で10-10と採点するのはあり得ない」というもの。
このラウンド、個人的には王者の方が優勢。また、試合全般を通しても地元英国の人気者ケリーに偏ったレフェリングにも見えました。33歳のロシア人王者とその陣営が疑心暗鬼になるのは理解できます。
さて、試合を分けたグレイの10-10です。
試合を決する場面で10-10と採点したことが悪い意味で目を引いたのです。
もし、グレイが最終回を10--10ではなく、10-9で挑戦者に振っていたなら、114-112で挑戦者のユナニマス・デジション、3-0勝利となっていました。
もし、そうなっていてもムルタザリエフ陣営は抗議の声を挙げていたでしょうか…?

電車で帰るのはめんどくさいな…(本文とは関係ありません)
ボクシングファンの中にも10ポイントマストシステムを「必ず10-9をつけなければならないルール」と間違った思い込みをしている人がいますが、そうではありません。
以下、JBCの「採点方法」からの抜粋です。
***** 各ラウンドの採点はですが、互角の場合は10対10、一方が勝っている場合は10対9、一度のダウンやこれに近いグロッギー状態(パンチを受 けてふらふら)のときは10対8、2度のダウンやKO寸前の場合は10対7、3度のダウンは10-6となります。
それ以上の差が開いた場合はレフェリーが試合を止めるの で、10対5という採点はありません。
また、10ポイント・マスト・システムというルールがありますが、これは勝っている方に必ず10点を付け、9対9、9対8などという採点はし ないということです。反則による減点は合計点から引きます。 *****
ジャッジが10−10を忌避するから、10−9の振れ幅が限度を超えて大きくなるのです。また、メディアも10ポイント・マスト・システムを「10−9マストシステム」と誤解してしまうようなミスリードをしているのも大きな問題です。
「これは難しいラウンドですな。それでもどちらかに振らんといけませんから、ここは10-9で…」なんてバカなこと言ってはいけません。
コメント
コメント一覧 (1)
副審の世界でどちらかの選手に
差をつけてやらないと見る目が二流というのは
愚か。
採点法の競技フィギュアスケートなど
人の目は当てにならない。
フシ穴の眼
が
しました