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ボクシングの水増し階級と、球技などのリーグのエキスパンション’。

両者の共通点は…水増し階級が新設されると王者になりやすいということ、そしてMLBのエキスパンションならメジャーリーガーになりやすいということが挙げられます。

しかし、大きな違いもあります。

階級が増えると、ライバルの層も薄くなるので、ますます王者になりやすくなります。

ところが、エキスパンションではタイトル争いをするライバルや球団が増えることで、タイトルやチャンピオンになる難易度は跳ね上がってしまいます。

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さて、ボクシングの話に絞ると階級だけでなく認定団体までが増殖するという異常事態が進み、タイトルの価値は暴落しています。

ボクシングがメジャースポーツの一つに数えられていた1960年代は、基本的に一団体オリジナル8。地球上に8人しか王者がいないわけですからタイトルには重い価値がありました。

しかし、ボクシング界の堕落の責任をファイターに押し付けるのは見当違いもいいところです。

もし、ファイティング原田が4団体17階級の時代に生まれていたなら、エデル・ジョフレなんかには絶対挑戦しなかったでしょう。

それどころか、ポーン・キングピッチも避けて、最初のタイトルはジュニアフライ級か無理矢理のストロー級で獲っていたかもしれません。


逆に、井上尚弥が60年代にタイムスリップすると、そこにはジュニアフライ級など影も形もありません。

また、当日計量ですから、そもそもジュニアフライ級まで肉体を削ぎ落とさなかったでしょう。

もしかしたら、プロテストを受けたジュニアフェザー級はともかくバンタム級デビューとなっていたかもしれません。

そして、現代と違って挑戦する王者を選ぶことは出来ません。どっしり構えた王者が1人しかいないのですから、選びようがないのです。

また、団体は一つですから、非スポーツなランキングはなかったとは言いませんが、現在のようなデタラメランキングではありません。防衛の難易度も全く違います。

世界ランカーに弱いやつはいない。世界王者はみんな強い、そんな当たり前が当たり前だった時代です。

現代はジョー・メデルのような無冠の帝王など存在しません。今の時代なら、メデルはタイトルをいくつも獲って、何階級も制覇していたでしょう。

そして、井上のライバル関係は苛烈を極めたでしょう。

それでも、あくまで妄想に過ぎませんが、ファイティング原田が4団体17階級の時代のリングに上がるとして、井上のような圧倒的なパフォーマンスが出来たでしょうか…?

もちろん、水準の低い相手ばかりを薙ぎ倒していると批判されたマイク・タイソンには「いくら弱い相手でもあんなに豪快に倒せない」という擁護もありました。

そういえば、亀田興毅も「相手が弱いゆうならお前が倒してみぃ!」と啖呵切ってましたが…。