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ムロジョン・アフマダリエフは井上尚弥のキャリアで最強と見られています。

これまで最強とされてきたWBO/WBCジュニアフェザー級王者スティーブン・フルトンとの差などこにあるのでしょうか?

プロ戦績はMJが14勝11KO1敗、井上との対戦時のフルトンが21戦全勝8KO無敗。

スタイルの違う両者ですが、対戦相手の質でも大差はありません。

フルトンは人気者のメキシカン、ブランドン・フィゲロアに2連勝、返り討ち濃厚と見られた再戦で文句なしの判定勝ちを収めました。

「誰に勝ったか」で、勝った相手が出世するのは美味しい他力本願です。

しかし「あのフィゲロアに勝ったフルトンはどれほど強いんだ?!」という声が全く聞かれないのは、フルトンの強さが分かりにくいだけでなく、フィゲロアの出来が誰の目にも最低であったことに起因しています。

そして、BoxRecや専門家の評価ではパンチ力、ディフェンスともにMJが上。

さらに決定的なのが、アマチュア実績。

欧米では五輪金メダリストからプロでも世界王者がベストコースとされ、メダリストは慎重に、ときには過保護に育てられます。

ーーーところが、ロベイシ・ラミレスの例を見るまでもなく、エリートアマがプロでも大成するとは限りません。

ワシル・ロマチェンコやギレルモ・リゴンドーも、際立ったアマチュア戦績を考えると、期待通りのプロでの活躍とは言えないのではないでしょうか?

MJも議論を呼ぶ判定とはいえ、あのタパレスを倒せないのです。故障明けは言い訳になりません。

それでも、ラモン・カルデナスやルイス・ネリに食らったようなパンチを、強打のMJからもらってしまうと、ドネア初戦の第9ラウンドのようなシーンが訪れてしまうかもしれません。

「本気を出させてもらいます」「今回は判定決着でもいい。しっかりと勝ち星を取りに行く」という井上の言葉からは、格下相手が好むギャンブルの距離、クロスレンジへの注意を徹底する強い意志が透けて見えますが、エリートアマを相手にチェスゲームは禁物です。

リカルド・ロドリゲスを粉砕してWBOジュニアバンタム級のストラップを守ったとき「苦手と指摘されてきたクロスレンジに自信が持てた」という意味の発言をしましたが、あの相手に勝って何の自信が持てたのか?

その自信が過信であったことは、その後の試合で証明されています。

同じように、MJ相手にチェスを打っても勝てると思っていたとしたら…。