ブルース〝シュシュ〟キャリントンは1997年4月17日ミューヨーク生まれというから、現在27歳だ。

ニューヨーク州といってもバカ広い。14万1,299 km²と聞いてもピンとこないかもしれないが、東京都の64倍といえばよく伝わるだろう。ちなみに「東京ドーム何個分」かはわからない。

ニューヨークの広さは単純な面積だけじゃ語れない。

ボクシング名誉の殿堂があるカナストータも、大谷翔平が見ぐるみ剥がれたユニフォームからスパイク、レガースなどなどが展示されるクーパーズタウンのベースボール名誉の殿堂も、全部ニューヨークにあるが、地下鉄に乗って気軽に行ける距離ではない。

みんなが知ってるニューヨーク市の中心部は、まさに複雑怪奇だ。タイムズスクエアやセントラルパーク、観光客が訪れるスポットとは異なる危険地帯もある。

ブルックリン区ブラウンズビルなんて、その最たるエリアだ。

たった1.6k㎡の狭いエリアに、この世のあらゆる悪が詰まっているんだ。「ニューヨークの治安は改善された」なんて思ってる人は、夜中にここを歩いてみるがいい。俺はあなたが戻って来ない方に賭ける。

地下鉄の落書きがなくなったのと、治安が改善したのとは全く違うお話ってことさ。

そんな危険な場所に誰が住んでるんだって?

あんたがボクシングファンならマイク・タイソン、ザブ・ジュダー、シャノン・ブリッグス、ダニエル・ジェイコブスをよく知っているはずだ。

これで、とんでもないエリアだってよくわかっただろう。

ただ、シュシュは違うんだ。あいつは喧嘩っぱやくても、ボクシングに真面目だった、

津波のように押し寄せてくる犯罪の誘いや、酒もドラッグも銃も近づけなかった。あいつはブラウンズビルの奇跡だ。

2020年、東京五輪の代表選考会で優勝したが、コロナ禍で大会は翌年に延期、プロ転向を決断した。アマチュア時代の戦績は255勝31敗、素晴らしい成績じゃねえか!(事実確認できる主要試合では45勝24敗でエリートアマという表現は微妙)

キャリントンはフェザー級でWBA1位、WBC2位、IBF8位、WBO2位。どの認定団体でもタイトルマッチが射程圏内に入っている。

そして、東海岸のプロボクサーの誰もが憧れる舞台、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)には9月27日のトップランク=ESPNの興行で3試合連続の登場だ。

MSGはみんなが思い浮かべる2万人キャパのスポーツアリーナではなく、狭くて天井が低い5000人収容のシアターで、アンダーカードを濁すだけだが。

そりゃ、フェザー級でMSGなんて土台無理な相談だが、頭の良いシュシュはそれも理解している。

シュシュは「世界王者になってMSGの大きなアリーナか、ニューヨークのもう一つの大会場バークレイズセンターでメインを張りたい。(人気のない)フェザー級では無理かもしれないが、いつかライト級まで上げて究極の夢を実現したい」と、大舞台を目指している。

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There’s also the prospect of a certain Japanese boxer moving up yet another weight division to join the party. 

それでも、軽量級としては破格のファイトマネーが稼げる日本で、ある一人のボクサーがフェザー級に乗り込んでくることが期待されている。

井上尚弥だ。

シュシュはロベイシ・ラミレスや井上の名前を口にすることはあるが「To be honest, there’s not really anyone that I’m really focused on, 本当のことを言ってしまうと、誰かを特別にみるなんてことはしていない」と、タイトルマッチにつながる目の前の試合に集中している。

27日の金曜日に拳を交えるのはスライマン・セガワ、33歳のウガンダ人だ。

ここで負けるわけにはいかない。

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そして、ここで着丼。※本文とは関係ありません。