タンク・デービスvsフランク・マーティンと、デビッド・ベナビデスvsオレクサンドル・グヴォズディクのMGMグランドガーデン・アリーナのイベントはアマゾンプライム・ビデオのPPVでした。

月極ネット配信がPPVで販売する複雑さはありますが、果たしてどれくらい売れるのでしょうか。

昨年2月のタンクvsライアン・ガルシアはSHOWTIMEとDAZNのPPVで120万件をセールスしましたが、これはガルシア人気が今回はそのレベルには遠く及ばないと見られています。

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アジア人のプロボクサーがCNNスポーツのトップニュースで当たり前に報じられる…そんな日が再び訪れることはもうないのでしょうか。可能性があるとしたら、ヂャン・ヂレイだけです。ちなみにノニト・ドネアや井上尚弥が取り上げられたことは、当たり前ですがたったの一度もありません。



タンクと同じジュニアライト級から人気階級に進出したフロイド・メイウェザーや、フライ級から人気階級に駆け上がったマニー・パッキャオと比較する気はありません。

この10年…せいぜい15年レベルの話ですが、ボクシングはますます没落、その市場環境は全く違います。

ジュニアライト級とライト級という人気階級とは言い切れないゾーンで戦いながら、他力本願でもPPVで120万件を売り上げ、PPVの損益分岐点とされる20万件を死守してきたタンク・デービスの商業的価値は現代の米国市場では貴重な存在です。

〝人気階級の超不人気選手〟テレンス・クロフォードよりも、商業的価値は間違いなく上です。

非メキシカン、非ヘビー級で絞ると、現在の世界ボクシングシーンで最も人気のある選手かもしれません。

タンクと並んで、米国ボクシング市場の未来を担うと期待されるデビッド・ベナビデスは、拳や目の怪我があったとはいえ、ロシアのウクライナ侵略でやむなく復帰した鈍重なオレクサンドル・グヴォズディクを持て余しました。

ベナビデスはタンクのような〝犯罪依存症〟ではありませんが、規律が緩い面では同じ穴のムジナです。その対戦相手の酷さは、彼らのPFPランキングを見れば明らかです。

パックメイはもちろん、カネロ・アルバレスのように中長期にわたって米国市場を牽引する、そんな存在になれるとは到底思えません。

ならば、いっそのこと。

ワシル・ロマチェンコがタンクにボクシングの授業を施し、ベナビデスがアルツール・ベテルビエフの剛拳に撃沈されるーーーそんなBサイドの凱歌を聞くのもスカッとするかもしれません。