プロボクシングの世界は「スポーツ」ではありません。「興行」です。
強いアスリートがどんどんチャンスを切り開いていく、そんな世界ではないのです。
人気のあるアスリートが勝つように仕組まれる、そういう世界です。
そこにはサッカーや野球のような公正なリーグ戦や、五輪のような公正な最強決定戦も、事実上存在しません。
さて、最近よく聞くのが「昔は同じ階級にとどまって防衛を重ねるのが主流だったが、最近では複数階級制覇と団体統一がトレンドになっている」という見方です。
これは「主流」や「トレンド」と表現するような、アスリートが主導して作った「流行」の一種なのでしょうか?
いいえ、違います。
複数階級制覇と、団体と階級の分裂・前日計量というシステム変更は無縁ではありません。
そもそもオリジナル8の時代なら、年間2試合するかしないかなんて間隔はあり得ません。そして、1団体8階級しかないのですから複数階級制覇など、おいそれとできる道理がないのです。
また、団体統一戦も、複数の団体が存在する異常な世界が大前提です。
90年代まで団体統一戦が容易に実現しなかった最大の理由は、団体間の確執・対立です。
WBA王者の渡辺二郎が統一に乗り出すと、WBAが「リングに上がった瞬間にタイトルは剥奪される」と警告を表明したのはその典型です(現実には帝拳がWBAに掛け合いタイトル剥奪は「試合終了の瞬間」に変更=つまり渡辺は一瞬の刹那ですがUn disputed championでした)。
WBAが恐れたのは統一王者の出現が、認定料の減収につながりかねないという心配でした。
アルファベット団体を「統括団体」と勘違いしている人がいますが、あれはただの「認定団体」にすぎません。タイトルを認定すればするほど、儲かる商売です。分かりやすくいうとタイトルを増やす、階級を増やすことで儲かる、「タイトルメーカー」「階級メーカー」なのです。
トヨタ自動車に「むやみやたらに車を作るな」なんて言うのが不条理なように、彼らに「タイトルを作るな」「階級を減らせ」と言うのは、彼らに「死ね」「発展するな」というのと同じこと。
そんな彼らが団体統一戦を認めるようになったのは、統一王者がその階級に長期滞在することがなく、すぐに決定戦を実施できるから。
また団体統一戦は興行規模が大きくなるため、認定料は増えるのですから良いことづくめ。
もちろん、人気のないゲンナジー・ゴロフキンやワシル・ロマチェンコらが統一を進めることには消極的ですが、カネロ・アルバレスなら大歓迎、スーパーミドル級を完全統一して3年も経つのに、どの団体もタイトル剥奪を忘れたふり。
人気のないテレンス・クロフォードらが完全統一するとIBF、WBC、WBA、WBOの順番でソワソワして、最初にIBFが剥奪するのが決まりごとになっているほど、今では仲良しクラブです。
WBAとWBCの2団体時代は、メディアやファンの監視が厳しいヘビー級やミドル級のような人気階級、つまり〝公共性〟の高いクラス以外、特に〝公共性〟の低い認定団体や一部の国で好き勝手できる軽量級で統一に乗り出すなんて御法度だったのです。
なんのことはない、複数階級制覇も団体統一も認定団体とプロモーター、テレビ局が自分たちの利益に貢献すると判断したから〝解禁〟されて来たのです。
もちろん、オリジナル8の時代(基本的に全ての王者がUndisputed champion)に3階級制覇したヘンリー・アームストロングや、史上初の軽量級複数階級制覇を成し遂げたファイティング原田(軽量級は事実上・文句なしのオリジナル8のまま)らは別格です。
強いアスリートがどんどんチャンスを切り開いていく、そんな世界ではないのです。
人気のあるアスリートが勝つように仕組まれる、そういう世界です。
そこにはサッカーや野球のような公正なリーグ戦や、五輪のような公正な最強決定戦も、事実上存在しません。
さて、最近よく聞くのが「昔は同じ階級にとどまって防衛を重ねるのが主流だったが、最近では複数階級制覇と団体統一がトレンドになっている」という見方です。
これは「主流」や「トレンド」と表現するような、アスリートが主導して作った「流行」の一種なのでしょうか?
いいえ、違います。
複数階級制覇と、団体と階級の分裂・前日計量というシステム変更は無縁ではありません。
そもそもオリジナル8の時代なら、年間2試合するかしないかなんて間隔はあり得ません。そして、1団体8階級しかないのですから複数階級制覇など、おいそれとできる道理がないのです。
また、団体統一戦も、複数の団体が存在する異常な世界が大前提です。
90年代まで団体統一戦が容易に実現しなかった最大の理由は、団体間の確執・対立です。
WBA王者の渡辺二郎が統一に乗り出すと、WBAが「リングに上がった瞬間にタイトルは剥奪される」と警告を表明したのはその典型です(現実には帝拳がWBAに掛け合いタイトル剥奪は「試合終了の瞬間」に変更=つまり渡辺は一瞬の刹那ですがUn disputed championでした)。
WBAが恐れたのは統一王者の出現が、認定料の減収につながりかねないという心配でした。
アルファベット団体を「統括団体」と勘違いしている人がいますが、あれはただの「認定団体」にすぎません。タイトルを認定すればするほど、儲かる商売です。分かりやすくいうとタイトルを増やす、階級を増やすことで儲かる、「タイトルメーカー」「階級メーカー」なのです。
トヨタ自動車に「むやみやたらに車を作るな」なんて言うのが不条理なように、彼らに「タイトルを作るな」「階級を減らせ」と言うのは、彼らに「死ね」「発展するな」というのと同じこと。
そんな彼らが団体統一戦を認めるようになったのは、統一王者がその階級に長期滞在することがなく、すぐに決定戦を実施できるから。
また団体統一戦は興行規模が大きくなるため、認定料は増えるのですから良いことづくめ。
もちろん、人気のないゲンナジー・ゴロフキンやワシル・ロマチェンコらが統一を進めることには消極的ですが、カネロ・アルバレスなら大歓迎、スーパーミドル級を完全統一して3年も経つのに、どの団体もタイトル剥奪を忘れたふり。
人気のないテレンス・クロフォードらが完全統一するとIBF、WBC、WBA、WBOの順番でソワソワして、最初にIBFが剥奪するのが決まりごとになっているほど、今では仲良しクラブです。
WBAとWBCの2団体時代は、メディアやファンの監視が厳しいヘビー級やミドル級のような人気階級、つまり〝公共性〟の高いクラス以外、特に〝公共性〟の低い認定団体や一部の国で好き勝手できる軽量級で統一に乗り出すなんて御法度だったのです。
なんのことはない、複数階級制覇も団体統一も認定団体とプロモーター、テレビ局が自分たちの利益に貢献すると判断したから〝解禁〟されて来たのです。
もちろん、オリジナル8の時代(基本的に全ての王者がUndisputed champion)に3階級制覇したヘンリー・アームストロングや、史上初の軽量級複数階級制覇を成し遂げたファイティング原田(軽量級は事実上・文句なしのオリジナル8のまま)らは別格です。
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フシ穴の眼
が
しました