リング誌電子版(といってももう電子版しかありませんが)が、那須川天心を何度目かの紹介。


ANSON WAINWRIGHT のインタビューを簡単に要約。


*****那須川は、多くのスター選手のようなアマチュアキャリアを持たない。

幼い頃に空手で頭角を表し、キックボクシングで42戦全勝、スーパースターの座に登り詰めた。そればかりかMMAにまで進出した格闘技の神童だ。

帝拳プロモーションズの本田明彦は、那須川がまだ14歳の時に高額の契約金を提示して、ボクシング転向を促したが、中学生の少年は「まだキックでやることが残されている」とオファーを断る。

そして、キックボクシングで証明することが何も無くなった2022年に、今度は自分から帝拳ジムの門を叩く。「お待たせして申し訳なかった」。

米国での練習では元WBOジュニアフェザー級王者のアンジェロ・レオらとスパーリング、成長のための栄養をどんどん吸収していった。

粟生隆寛や西岡利晃ら帝拳のエリート王者たちは「天心は教えることが非常に難しいものをすでに体得している」と絶賛。

那須川は極めて短い時間と試合数で世界レベルの実力を身に付けたが、まだまだ上はある。それをよく理解しているのも彼の強みで、何気ないインタビューにでもメディアやファンが喜ぶことを盛り込んでくれる。

例えば、課題を聞かれて「もう一歩踏み込んで相手をKOする、そのタイミング、技術がまだ未完成。練習して学ばなければならない」と答えた後に、「もっと未完成なのは英語。英語はもっと勉強しなければならない」と笑わせてくる。

「アメリカが好き、特にファッションと音楽。いつかアメリカで試合がしたい。そのときにはもっと有名になって、アメリカに乗り込みたい」。


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天心がアメリカに憧れているのは本当でしょうが、インタビュアーが英国人や中国人なら、彼らが喜んだり笑ったりすることを盛り込んでくるでしょう。

堅苦しいボクシングの世界ではない、自由な空気を吸ってきた境界知らずの格闘家は日本人プロボクサーに欠落しているサービス精神を自然に育んできました。

傲慢なボクシングファンは、天心の終着駅はボクシングと考えているかもしれませんが、本人にそんな発想はないでしょう。

那須川天心。井上尚弥よりも先に、より多くの観客と熱狂を東京ドームにもたらしたフェノメノンがいよいよ離陸体制に入ります。