「鶏(バンタム)を4羽全部ください…。」が、現実味を帯びてきました。

今夜の試合は、個人的にはクロスゲームで王者の防衛(勝利かドロー)も全然ありの内容に思えました。

オフィシャルの一人、タイ人のSanong Uomimが付けた117−110の、王者が3ラウンドしか取っていないと見たスコアはちょっと酷過ぎます。

チキンのエマヌエル・ロドリゲスが世界戦でKOできるとしたら、怖さのない西田凌佑が相手のこの試合と思ってましたが…。

ロドリゲスはリング誌バンタム級で3位にランクされるなど、中谷潤人を別格にしてジェイソン・モロニーや井上拓真らとバンタム級の二番手グループを形成するボクサーの一人と見られていました。

井上信者らとしては「ロドリゲスが強くなければ困る」という思いもあったのかもしれませんが、完全敵地でダウンを奪われ明白なラウンドも作れないまま、後半戦を迎えても捨て身の攻撃に出れないのがロドリゲスです。

最終ゴングを諦めた表情で聞いていたロドリゲスのコーナーは「どうして勝負に出れないんだ」という思いでいっぱいだったでしょう。

ちょうど6年前の2018年5月5日、ポール・バトラーから初回に痛烈なダウンを奪いながらも仕留められなかったのは、世界初挑戦で大事に戦った結果と見ていました。当時は強くて良い選手だと思いました。

しかし、その後のすべての試合でことごとく評価を落としていったロドリゲス。

そして、今日の解説席からも「弱気が表情に出るから」と指摘された致命的なハートの弱さ。

私は114−113で西田と採点しましたが、ドローはもちろん、西田の負けもあると見ていました。しかし、少し攻勢に出られただけで泣き顔になるロドリゲスは、至近で見ているジャッジの心象が悪いのも簡単に想像がつきます。

今夕の試合は、アウエーと呼ぶには優しい観客でしたが、それでも固くなっていました。もし、今日の相手が辰吉丈一郎のような地響きのする大声援を受ける相手なら震えて3分も立ってられなかったかもしれません。

得意の序盤で主導権を握れなかった時点で、非常に難しい展開になってしまいました。

もう、本人の以前からのご希望通りに引退でいいでしょう。勇気を売り物にできないプロボクサーは要りません。