元WBOジュニアウェルター級王者クリス・アルジェリが中谷潤人を「大好きな現役選手の1人」として、PROBOX -TV Algieri’s School Of Thoughtの中で絶賛しました。

アルジェリといえば「マニー・パッキャオと戦った男」。

試合自体は6度のダウンを奪われる惨敗でしたが、「パッキャオと戦った男」としてアミール・カーンやエロール・スペンスJr.、コナー・ベンらビッグネームとの対戦を実現させました。

当たり前ですが、パッキャオ戦は単なる敗北ではありません。




そんな幸運なアルジェリがアレハンドロ・サンチアゴと中谷潤人のWBCバンタム級タイトルマッチを「注目すべきは(勝敗ではなく)中谷がサンチアゴをどんな形で料理するかだった。バンタムに上げてパワーアップしているのか、そうではないのか」とし、「結果から言うとアンドリュー・モロニーを12ラウンド途中まで生き延びさせたジュニアバンタム級の中谷はそこにはいなかった」。

「パンチのキレ、インパクトの迫力はこれほどのパンチャーだったのか?と驚くほど」。

「獲物を狙うカマキリのような、広いスタンスと高いガードは身長が低い相手にとっては懐が深すぎて、こっちの射程外からパンチが飛んでくるだけになってしまう」。

サンチアゴの豆タンクのような体格は距離を潰して大きなアドバンテージとなります。あの勇敢なサンチアゴが序盤で中谷のプレッシャーに下がってしまったことは「中谷相手では距離を潰すことが出来ません」という敗北宣言でした。

中谷以外は、井上尚弥に敗れた落武者かその系譜のボクサーが世界王者に就いているバンタム級に「日本人独占」というキーワード以外に大きな興味は湧きません。

「弟が残酷にKOされたジェイソン・モロニーとやるなら試合が長引くかどうかは別にして、サンチアゴよりも簡単だろう。モロニーはガードが緩すぎる」。

「エマヌエル・ロドリゲスは気持ちよく戦わせればいい選手だが、中谷相手にそんな試合展開になるわけがなく、そもそも決定力がない」。


If he does, the time will come when he fights Naoya Inoue at super bantamweight. As with the Moloneys, there would be the revenge angle.

He’s 26; we’re going to be talking about him for years to come.


「彼がバンタム級を統一すると、ジュニアフェザー級で井上尚弥と戦うときが来るはずだ。そして、そのときには、モロニー兄弟と同様に『弟の敵討ち』というアングルが生まれているだろう」。

「彼はまだ26歳。ボクシング界はこれから先何年も彼について語る時代が続くはずだ」。

アルジェリは井上尚弥がサム・グッドマンと豪州で戦う可能性についても言及。

「彼にはそんな必要がないから、噂を聞いて驚いた。軽量級で莫大なファイトマネーが支払われるのは日本だけ。ビッグマネーが欲しいグッドマンも豪州に来られたら困るだろう」。




アルジェリの他にも、パッキャオの対戦相手はティム・ブラッドリーもESPNの解説者として活躍、2人とも結構知的な分析眼を持っています。

アルジェリが言うように、バンタム級バージョンの中谷はパンチャーなのかもしれません。サンチアゴは「1発のパンチはない。いい形でコネクトされた(良いタイミングでパンチをもらっただけ)」と強がっていましたが、パンチがないのなら、ドネアも恐れないサンチアゴがどうしてあんなに尻込みしてしまったのか?

パンチ力しか残っていないノニト・ドネアと勇敢に打ち合い、易々と距離を潰したサンチアゴが、まるでバンタム(チキン)のように踏み込むことができず、無抵抗のまま処刑されたのは「恐ろしい光景」(アルジェリ)でした。

個人的には「中谷にとって井上は相性が良い」(アルジェリ)というのは贔屓目に思えますが、もしこの試合が実現したら、中谷はもちろん、井上にとっても実力はもちろん、格でもキャリア最強の相手になっているでしょう。

メイウェザーvsパッキャオ以来、史上2度目の「Fighter Of The Year」&「新旧PFP1位」対決なんて看板がかかっても何の不思議もありません。