【冒険】常識から乖離した、特定の目的のために、危険に満ちた挑戦を敢行すること。失敗すると荒唐無稽と一笑に付されるが、成功の暁には稀代の英雄と絶賛される変態行為。

奇妙なことに、傍観者から見ると成功確率が極めて低い馬鹿げた行為だが、冒険者本人は成功への自信に満ち溢れていることが多い。

〜フシ穴・広辞苑より抜粋


IMG_1456


今日の報道ステーション、ゲストの栗山英樹が興味深い話をいくつも披露してくれました。

栗山が「あと2年待てば〝年齢制限の青田買いルール〟が解除されて破格の契約金でメジャーに行けるのに、どうして待てないのか?2年あればもっと日本でレベルを上げて、成功の確率が高くなるのに」と聞いたとき、大谷翔平がこう答えたというのです。

「契約(お金)や、成功するか失敗するかなんてどうでもいいこと。すごい人たちがいる場所があるなら、少しでも早く、そこに行きたいんです」。

冒険への飽くなき興味の発露です。明日、怪我してしまうかもしれないアスリートです。少しでも早く、そこに行きたいのは当然です。

ドラフト時に「(NPBの球団に対して)指名しないでください」と伝えたのも、そういうことです。

そして、MLBへの思いを変節させたのは、「二刀流」というMLBでも許されない、禁断の冒険を提示されたからです。

そして、国境を超えて禁断の旅に向かい、冒険を許す球団(エンゼルス)を選んだのもまた、冒険者としては当然の思考回路でした。


冒険性のない挑戦に、人の心が大きく踊ることはありません。当たり前です。

というか、冒険性のないもの、成功確率がそれこそ〝天文学的に〟高い出来レースは挑戦とは呼べません。

もちろん「冒険とは、傍観者から見ると成功確率が極めて低い無謀な行為だが、多くの場合で冒険者本人は成功への自信に満ち溢れている」のが、冒険の定義ですから、本人が怖がって自信がないなら、それは仕方がありません。

無理やり処刑台に引きずり上げるなんて、かわいそうです。




マニー・パッキャオはオスカー・デラホーヤ戦の前に「処刑台に上がる気持ちは?」と聞いてきた失礼なインタビュアーに対して「夢心地だ。まさにDream Match(この試合のタイトル)。そう、処刑台じゃなく、夢舞台だ」と、答えました。

エマヌエル・ナバレッテのオファーを「縁がない」と拒み、シャクール・スティーブンソンやガーボンタ・デービスとの架空の対戦話にも興味を示さない井上尚弥にとって、彼らとの試合は自信のある夢舞台などではなく、恐怖の処刑台なのでしょう。

当たり前です。私が井上でも同じ拒否反応を全面的に打ち出します。「俺を殺す気か?」「そんなんせんでも日本国内で十分な名声とカネがすでに稼げとんねん、ボケ!」と。



ただね、僕らは冒険する勇気がないヘタレだから、空を飛ぶ危険を恐れて地ベタを這いずり回ってるんです。

「翼が欲しい」なんて偉そうに言ったところで、本当に翼を与えられたら、飛ぶ勇気がないんです。飛べなくて落ちることが怖いんです、落ちて「飛べるわけないのにバカだな」と嘲られることが恥ずかしいんです。

そう、僕らは翼がないんじゃなくて、勇気がないんです。

だから、翼もないくせに、それでも飛ぼうとする冒険者を、無条件降伏的に尊敬するのです。




月曜日から忘年会2案件(俺にとっては「遊び」じゃない、くだらない「仕事」だから案件と数えるのです)をこなして、泥酔しながら、まさかのタクシーにまで酔いながらの新シリーズ開幕です。



…君にとっての「冒険者」は誰だ!?