Sunday 31, December 2023
  
Ota-City General Gymnasium, Tokyo, Japan
commission:Japan Boxing Commission
matchmaker:Takuya Kiya
media:ABEMA

WBA World Junior Bantam



フランシスコ・エストラーダとの交渉はギリギリまで続いていたようですが、タイムアウト。

井岡一翔、大晦日ファイトの相手はホスベル・ペレスに落ち着きました。

〝Avalancha〟(雪崩)の渾名を持つ28歳のベネズエラ人が母国を離れてリングに上がったのは、7年23戦のキャリアで2試合だけ。

WBA地域タイトルのフライ級王者決定戦(2019年7月6日:ロベール・バレラ=コロンビア)と、WBAフライ級戦(2020年2月8日:©️アルテム・ダラキアン=ウクライナ)で、いずれも判定で敗れています。

3度の防衛戦を全てKOで終わらせていた当時32歳のダラキアンが、ホームタウンの利を活かした誤魔化しのボクシングでペレスを36分間不完全燃焼させた一戦からは、パンチがあるんだろうなというのは読み取れます。

とはいえ、敵地で決定的な場面が作れないままラウンドを浪費していく姿からは、井岡の壁は分厚いように思えます。



さて、エストラーダ。交渉が一旦とはいえ頓挫、今回はリングサイドにエストラーダを呼ばないでしょう。

中谷潤人、呼びましょう。

34歳のファイターは天邪鬼なところも魅力の一つですが、エストラーダだけが団体統一戦じゃありません。

もちろん、看板という視点ではエストラーダ>>>>>中谷です。

しかし、井岡がエストラーダと中谷、どちらに勝利するのが衝撃的でしょうか?


井岡のキャリアを振り返ると、オーレイドン・シスサマーチャイ、ファン・カルロス・レベコ、マクウィリアムス・アローヨ、ドニー・ニエテス、田中恒成と強豪に勝利を収めてきただけでなく、フェリックス・アルバラードやキービン・ララ、ハビエル・シントロンとホープの壁にもなってきました。

そして「キャリア最高の勝利」は恒成との一戦です。井岡本人が「メリットがない」とほざこうが、あの試合に勝ってPFPファイターに数えられたのです(アムナット・ルエンロン、ニエテスは井岡に勝ってPFP入り、つまりは井岡がPFPの〝合格ライン〟でした)。

もし、エストラーダをKOしたら日本でも海外でも賞賛だけでなく「ガジョの劣化は目も当てられなかった」というやっかみも聞こえてくるでしょう。

しかし、中谷をKOしたら?

誰も文句は言いません。そして、中谷が井岡に敗れたそのあとの試合で「井岡がいかに強かったか」をリングの上で語り続けてくれるでしょう。

まあ、中谷をリングサイドに呼ばないだろうな。

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話変わって、今回はTBSではなくABEMAが無料で配信。

テレビのように番組枠がないネットストリーム、イベント全体を見せてくれるのはありがたい。ただ…米国などのPPVとは真逆の無料サービス、こんなことがいつまで続くのか?

どこかの時点で、無料サービスの形が変わるのは100%間違いありません。

そのとき、無料に慣らされたボクシングファンはどれだけ有料に付いていくでしょうか。

あるいはネット配信企業がボクシング事業に見切りをつけたとき、テレビが再びプラットフォームになってくれるでしょうか?



「タダより怖いものはない」。そう実感してしまう未来がすぐそこに待っている…そんなことはない、と祈っています。