私の付き合いのある友だちはほぼ全て「悪友」にカテゴリーされる面々です。

そういう生き方をしてきたので、当然です。

一言でいうと、彼らは一人残らず「幼稚」なんです。

50過ぎて、このブログでも「PFPとはッ?!」とかのたまって、仕事先の多くの大人とは話は盛り上がらないけど、ガキどもとは「最強のスポーツは?」「最強の野菜は何か?」「最強の肉は牛ではない!」とか…大人には共感してもらえないようなアホ話を真剣にして面白がっています。

そんなわけで「悪友」もまた幼稚な奴らなのです。

先日、もう冬支度が進むこんな時期、大きな大学病院に勤務する外科医の悪友から声をかけられたのは「花見をしよう」ということでした。

「桜は秋の紅葉も素晴らしいのに、日本人はなぜかそこを長い間見過ごしてきた」。彼はそう言うのです。

幼稚、極まります。もちろん、こいつはアホだからブラック・ジャックに憧れて外科医になりました。

秋は室内で月見です。

春は「桜」で、秋は「紅葉」…その常識に抗って、幼稚な悪友はのたまうのです。

「桜の二刀流ありではないか?」と。

こんなアホ発言が、琴線に触れるから幼稚なのです。

ブラックジャックが激しく語るのです。「マジで桜の紅葉は見るべき、しかも夜。日本人が桜を愛でてきたのが江戸時代からだとすると、これは失われた400年だ!」。

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これ↑、ソメイヨシノの紅葉です。意外と、想像をはるかに上回る風情があります。

初冬の夜中に初老のおっさん二人が、ソメイヨシノの下で酒を酌み交わすのです。失われた400年を、たった二人だけで取り戻すために。俺たち、人類滅亡を救うヒーローみたいです。

BUMP OF CHIKENの「天体観測」を、夜なので遠慮気味に静かに歌いながら、ブラックジャックが目星をつけた目的地を目指します。


♬午後9時、桜見に ビールと日本酒 担いでった
 
 天気が心配だけど 雨は降らないで欲しい

 僕らは二人して 大袈裟な荷物しょってきた

 日本酒 燗しなきゃ スルメも焼かなくちゃ…

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日本酒は「玉乃光」。

幼稚な二人の思い出の酒。

悪友は東大医学部出、そういうとめっちゃ勉強が出来ると思うでしょうが、勉強が出来るのと頭が良いのは全く別の話。

ブラックジャックもアホです。

テレンス・クロフォードはボクシングIQが高いが、まともなIQはDQNというのと同じです。

かつて、東大近くの居酒屋に京都の酒である「玉乃光」を思いっきり飲ませる店があって、二人で2〜3度行ったことがありました。

しかし、当時の思い出話はそこそこに、なんだかくだらないにも程がある世間話や身の上話に終始しながら50男二人は桜の木の下で酔っ払うのでした。

そういえば、ブラックジャックとサシで飲むなんて何年ぶりとかいう以前に、そもそも歴史上、5回あるかないか。

それなのに、こんなふうにくだらないにも程がある理由で、何年かぶりに酒飲んで、しかも野外、初冬の夜中、桜の紅葉を見ながら、やはりくだらない話で盛り上がる、俺たちは幼稚なバカのまま大人になって、本当に良かったです。

大量に持ち込んだ固形燃料は干物を焼きまくるには十分でしたが、夜の冷え込みで暖を取るためには時間切れ。

というか、終電が微妙なタイミング。「ここで一夜明かすか」とも思いましたが、ブラックジャックの奥様が呆れた感じで迎えにきてくれて、はるか遠く離れた私の自宅まで送り届けてくれたのでした。