どついたるねん

1989年・日本映画 上映時間110分
監督/脚本:阪本順治
原作:赤井英和
出演:赤井英和 相楽晴子 大和武 美川憲一
   渡辺二郎 六車卓也 串木野純也
   大和田正春 輪島功一 原田芳雄
配給:ムービーギャング


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日本ボクシング史上で最高のエンターテイナーは、大場政夫でも辰吉丈一郎でも亀田興毅でもありません。

赤井英和、これが事実上のデビュー作とは思えない出色の演技です。

原田芳雄の「Don't Worry」もええわぁ。

ヒロインの相楽晴子もいい味出してる。

最後の試合に臨む前に、大和田正春と向かい合うシーンなんて、もうちょっとズルい領域に踏み込んでます。

拙い作品ですが、熱い、熱い。34年経った今でも熱い温度が冷めずに伝わってきます。




低予算映画であったがために、荒戸源次郎がスポンサーになって原宿に特設テントを張ってゲリラ上映していました…ということを「ぴあ」を読んで知っていたのですが、部活が忙しかったり、授業が大変だったりで、結局観たのはヒットしたあと。

今も、テントの中にあしらわれた粗末で小さなスクリーンで観なかったことを強烈に後悔しています。

そういえば、当時の部室は誰が買ったのか「ぴあ」の最新号やら漫画雑誌やら朝日ジャーナルやら教科書やらポケット六法やらが散らかって、雑誌や本の捨て場所みたいになってました。

今回「どついたるねん」を観たのはWOWOWオンデマンド。劇場で観たのとは違う、味気のないテレビ画面。

最初に観たときと一番印象が変わった原因は、このあとに「王手」「ビリケン」と新世界三部作が続くことを知っているからかもしれません。

ものすごく罰当たりなことを言うと、赤井英和は世界チャンピオンにならなくて正解、25歳の若さで引退するしか選択肢がなくなったことも正解でした。

世界チャンピオンという強烈な絵の具で塗りたくられずに、一枚の破れたカンバスとして映画に飛び込んだ赤井英和を観ることのできた私たちはただひたすらに幸運でした。




この新シリーズでは、スポーツをテーマにした映画を、当時の思い出なども交えて書き語ってゆきます。

次回は、赤井英五郎監督による「AKAI」ですね、WOWOWの流れ通りに。

昨年公開のドキュメンタリー映画ですが、この作品はまだ観てません…ということで「次回」は当時の思い出はありません、あしからず。