昔、むかし、嘘みたいに無法地帯な町に住んでいました。

ギリギリのところで法が守られているのか、いないのか、暴力が当たり前な町。

一時期の北九州のように暴力団が恐怖支配していたのとは少し趣が違い、暴力団の影は薄い町でした。

そのあたり一帯では独特の祭り、やはりとんでもなく暴力的な祭りがありました。

だんじり祭りです。

岸和田が有名ですが、わかりやすくいうと大阪のガラの悪いエリアで行われる祭りで、岸和田だんじりはその一つです。

昨日、大阪市生野区でだんじりの試験曳き中に、ガードレールに衝突する事故があり、指揮をしていた50代男性がだんじりとガードレールに挟まれ、亡くなってしまいました。

毎年のように死者や重傷者、家屋破壊を繰り返している祭りです。

野球に夢中になっていた中学生の私はほとんど興味はありませんでしたが、父親の仕事の都合で引っ越すことになったとき、いただいた寄せ書きの中に「またダンジリ曳きにこいや!」というコメントがいくつもありました。

記憶が定かではありませんが、私はダンジリを曳いたことも、祭りを見物に行ったこともないと思いますが、中学生にもそれほど根付いていた祭りでした。「プロ野球選手になるのに、そんな危ない祭りで怪我でもしたらシャレにならんわ」みたいな感覚でした。

伝統の祭りじゃなければ即刻中止で、刑事責任を問われる事件ですが、伝統の祭りなので毎年同じことが繰り返されてきたのです。

操縦性がぎこちない重戦車みたいなダンジリを全速力で街中を曳き回すわけですから、凄惨な事故は起こるべくして起こります。

そろそろ、行政が大きな決断をするべきときでしょう。