9月18日、有明アリーナ。WBC/WBAジュニアフライ級王者・寺地拳四朗に挑戦するのは〝ヨハネスブルグの死刑執行人〟ヘッキー・ブドラー。

ストロー級でWBA、ジュニアフライ級でリング誌/WBA/IBFのタイトルを獲った南アフリカの小さな巨人も35歳。ちなみに南アで団体統一王者に就いたのはブドラーだけ。

2018年5月20日に3者とも114−113という写真判定で田口良一から奪ったジュニアフライ級の三つのベルトは、同じ年の12月31日に10ラウンドでストップされて手放してしまいました。

田口戦の勝利は、「ブライアン・ミッチェルvsトニー・ロペス」「ブヤニ・ブングvsケネディ・マッキニー」「スラニー・マリンガvsナイジェル・ベン」「コリー・サンダースvsウラジミール・クリチコ」に並ぶ、南アフリカ・ボクシング史上に残る輝かしい番狂せに数えられています。

そして、京口に惨敗したとき、ブドラーは引退も考えました。

しかし、ずっと付き添ってきたトレーナー、コリン・ネイサンの「まだ世界のトップを狙える力がある」という言葉に励まされ、現役続行を選びます。

昨年6月25日には、敵地メキシコでエルウィン・ソトを相手に圧倒的不利予想を覆して、田口戦と同じ、またしても114−113*3の薄氷の勝利を手繰り寄せ、世界戦線に再浮上してきました。


↑直近の試合は初回ワンパンチKO勝利ですが…。

ブドラーの大きな不安点は三つ。

一つは35歳という年齢。二つ目は、2018年大晦日に京口に敗れてから5年間で3試合しかリングに上がっていないこと。

そして三つ目が、最大の不安点。キャリア最強の相手、31歳の寺地拳四朗への挑戦。

全盛期でもなりふり構わないガッツだけが取り柄のブドラーが、どんな闘い方も出来る万能型の寺地に勝ち目がないと見られるのは当然です。

オッズも寺地の1/10(1.1倍)に対して、ブドラーは11/2(6.5倍)。

今度ばかりは114−113、写真判定の番狂せはないでしょう。

それどころか、寺地はジャッジの手も煩わせない、誰の目にもわかりやすい試合に終わらせそうです。