ファン・カルロス・ブルゴス。

35歳のメキシカンは2004年のデビューですから、そのキャリアは19年にもなります。16歳で プロのリングに上がって、45試合を戦い35勝21KO7敗3分。

カネロ・アルバレスとは違い、実力もコネクションもない不遇のメキシカンです。

2010年に長谷川穂積の2階級制覇をかけたWBCフェザー級王者決定戦に抜擢されたように、その実力が早い段階から低く見積もられた都合の良い〝噛ませ犬〟。

ただ、ファンもプロモーターもブルゴスがここまでタフなファイターだとは想像できませんでした。

ブルゴスが喫した7つの敗北。その相手は長谷川穂積、マイキー・ガルシア、デビン・ヘイニー、エクトール・タナハラ、サビエル・マルチネス、スターリング・カスティージョ、キーショーン・デービス。

長谷川以外は、全員無敗で将来を嘱望された実力者たちでしたが、まだ誰にもストップされていないのです。

ここまで長く踏み台を勤めながら、一度もKOされていないというのは異例の噛ませ犬と言えるでしょう。

そして明日は、東京五輪2020のライト級(63kg)決勝でキーション・デービスを下して金メダル、世界選手権でも金メダルを3つも獲得しているエリートアマのアンディ・クルスのプロデビュー戦の相手をつとめます。

最近のブルゴスと対戦するエリートたちが口にするのは「ブルゴスに初めてKO負けを味合わせる」という同じ台詞。27歳のクルスも「みんな失敗してるけど私は特別」とタフなメキシカンを倒しに行きます。

クルスのデビュー戦がいきなりのタイトルマッチ(IBFインターナショナル・ライト級王者決定戦)。星の数ほど転がっている〝キューバの至宝〟ですが、5月にマッチルーム・スポーツUSAと契約したクルスの評価は至宝の中でも上位クラス。

ライト級でキャリアをスタート、3階級制覇で米国のホットゾーン、ウエルター級に到達する野望を抱いています。

今日の前日計量はクルスが 134.6ポンド、ブルゴス 134.2ポンド。

オッズはキューバ人が1/33(1.03倍)、メキシカンが12/1(13倍)。数字上の勝ち目はありません。



女子ジュニアライト級のUndisputed championアリシア・バウムガードナーがキャリアで唯一の黒星をつけられたクリスティーナ・リナルダトゥへのリベンジマッチがメインカードにセットされた興行タイトルは「Redemption」。

クルスも日本に縁のあるファイターですが、ブルゴスが33−1のオッズをひっくり返す大番狂せを期待します。ブルゴスは7年以上も遠ざかっているKO勝ちを狙うくらいでないと、番狂せは難しいでしょうが
…。