昨年大晦日にマジョリティードローで分けたWBAジュニアバンタム級王者ジョシュア・フランコとのダイレクト・リマッチをユナニマスデジションで勝利した井岡一翔。

27歳のフランコがSNSで引退声明を出したのは驚きました。大きな不幸が彼にのしかかっていないことを、また再びリングの上で躍動してくれることをボクシングファンの1人としてお祈りします。

さて、難敵フランコを退け、改めて再戦と逆境に強いことを証明した34歳のリング・マスターはこれからどこへ向かうのか?



【ファン・フランシスコ・エストラーダ】

リング誌/WBC王者エストラーダとは相思相愛。

現在のジュニアバンタム級シーンで、勝ったときのリターン(世界評価)が最も大きい相手です。

キャリアのフィナーレをどう飾るかという時期に差し掛かっているのは、34歳の井岡も33歳のエストラーダも同じ。

El Galloの全盛期は過ぎているように見える一方で、井岡の戦いぶりからは衰えをほとんど感じられません。

もし、対決が決まれば「井岡有利」の予想とオッズが並びそうです。



【ローマン・ゴンサレス】

帝拳傘下というだけでなく、ジョシュア・フランコが防衛戦の相手としても交渉していたチョコラティトは、最も簡単にマッチメイクが成立するビッグネーム。

かつてPFPに2年間も君臨した36歳のニカラグア人も、エストラーダ同様にピークは過ぎ、115ポンドはベスト階級ではないようにも映ります。

とはいえ、全盛期のシーサケット・ソールンビサイとエストラーダにしか負けていない、その実力はまだまだ階級トップクラス。

井岡もロマゴンに対する特別な思いがあるかもしれません。




【中谷潤人】

アレクシス・アルゲリョを彷彿させる〝やせっぽっちの破壊者〟。

フランコとのダイレクト・リマッチを選んだのは、指名挑戦者の中谷を回避するためという声は、ゴーイング・マイウェイの井岡の耳にも届いているでしょう。

井岡流にいうと「メリットがない相手」ですが、エストラーダやチョコラティトのような落ち目のグレートではなく、勢いのある旬の強豪。

田中恒成戦がそうだったように、勝ったときのリターンは井岡の想像を超えるはずです。もちろん、誰に一番メリットがあるかとなると中谷ですが。



【ジョン・ラミレス】

現在のWBAランキングは1位が空位で2位がスクラッピー・ラミレス。井岡への挑戦権をかけた試合に起用される可能性がある27歳の米国人で、12戦全勝8KO。

WBAだけがランキングしている、しかも1位という承認団体特有の捏造ランカーです。

井岡は全く興味がないというか、そもそもラミレスを知らないかもしれません。WBAから対戦指令が出たら、井岡はまたタイトル返上するでしょう。



【バンタム級への道・5階級制覇】

体重超過のフランコを見事にコントロールしたことから、5階級制覇の期待も一部で膨らんでいます。

井上尚弥が焼け野原にして、傷物の〝落武者〟が彷徨っているバンタムは、タイトルを獲るだけなら美味しいかもしれませんが、井岡がそこに興味を見出すかどうか?

アジアではマニー・パッキャオに次ぐ5階級制覇(ノニト・ドネアはジュニアバンタム級が暫定なので4階級制覇・ドネアがジュニアバンタムに下げることをほのめかしたのも5階級制覇のため)ですが、所詮は数字です。

井上拓真をレッスンして「お兄ちゃん、出て来いや!」と いうのも面白いですが、そんなキャラじゃないですね。