ポケモンカードである。

あんなものが、「バラタイン30年」以上の値段で当たり前に取引されてるなんて全く理解できない。

まあ、盗もうとするヤツがいるのも理解できるが、もちろん、俺は全く興味がない。 理解しちゃ、いかんけど。

しかし、数年前に立ち飲み屋で偶然、同じドラム缶テーブルで相席になった30代の会社の男が熱狂的なコレクターで、、ポケカへの思いを熱く語ってくれた。

ポケモンとオーバーラップしてきた人生、国境を超えた友達もたくさん出来た、そんなことからカードそのものにある希少性や魅力を滔々と説明してくれて、非常に面白かった。

ちなみに、そのポケモン男とは部署も違うし、それまでまともに話したことは一度もない、申し訳ない話、彼から「おお!〇〇さんとこんなとこで相席なんて!」と声をかけられたときも、俺は彼の顔も名前もすぐ に思い浮かばず「誰じゃ?コイツ?」と怖い顔で睨んでしまったそうなのだが、話し上手で気さくな男だった。

そんな彼もポケカの窃盗騒ぎが続いて、きっと心を痛めているだろう。



酔いが回ってるので、話は支離滅裂だが、ジャニーズである。

あんなバカガキどもよりも、ここで散々悪口を書き連ねているバム・ロドリゲスやタンク・デービス、キングライ、中谷潤人や那須川天心の方が遥かに興味がある。

下手くそにも程がある歌や踊りなんぞ、聞きたくもないし、見たくもない。

しかし、札幌支社勤務、脳髄からジャニヲタという40代女が、コロナ下のオンライン飲み会で酔ってジャニーズをバカにしてしまった俺にジャニーズやアイドルがどれだけ奥深いかを、赤子に教えるように順序立てて、見事に説明したのであった。

後から思えば、俺のような見るからに「カッコよくて女の子に人気がある若い男の子」が大嫌いなオッサンを、彼女が意図的に煽ったのだろう。

PCモニターに映る彼女は、身振り手振りで熱く語るのだ。

「下手くそな歌や踊りと、真剣に思ってるなら、表面しか見えていない。全部、計画されたメイド・イン・ジャパンの〝製品〟で、その〝製作工程〟と〝成長工程〟まで含めて見たら、興味がない、なんてあり得ない」。「チケット用意するから観に行こう、面白くなかったらチケット代は私が払う」。

完全に彼女のペースに引き込まれた俺は「素晴らしいプレゼンやないか。お前、なんで営業ちゃうねん?」と言うのが精一杯だった。

唯一、彼女が口ごもったのは、週刊文春がジャニー喜多川の性癖について聞いてしまったときだった。

俺は、楽しい飲み会に水を差しそうになったのに気づいて、すぐ話を戻したが、彼女は今、どんな気持ちでいるだろうか。

彼らからは、なんの連絡もないけど、まあ普通に元気にやってるだろう。ポケカとジャニーズでは、同列で語るべきでない、全く違う「事件」だけれども。


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例えば…。

「ボクシング史上最高傑作と言われたシュガー・レイ・レナードvsトミー・ハーンズは八百長だった」「マニー・パッキャオはビクター・コンテから密かに処方されていたからネバダ州の検査に一度も陽性反応を示さなかっただけでドーパーだった」という、事実が明らかになった。

…と、想像すると、俺はそこまでショックは受けないと思う。

「レナハンが八百長とは、どういう背景があっったのか?」「最も厳格なネバダ州の検査を潜り抜けたとしたらコンテが処方していたのが自然だけど、どうしてそれを隠せたのか?」…まずそっちに関心が向く。

そして、それで、ボクシングが嫌いになるかというと…。

なにしろ、このブログを殴り上げたきっかけが「パックメイ」の試合に幻滅して、リング誌を全部焼き払おうとしたことで、焼く前にペラペラめくってると、すでに読んだリング誌なのに、やっぱり、面白い記事は多くて、くっだらない記事も多いけど、そういう砂漠の中で小さな宝石見つけたみたいな、大雨の夜空に流れ星が走ったような…。

「パックメイ」が最低に面白くなかっただけで、ボクシングは最高に面白い、そう思い直して立ち上げたのだ。

自分が惹きつけられたもの、熱い思いを焦がしたもの、地球で例えると 何十万年、何百万年、何千万年、気の遠くなるような歳月というが圧縮されたのが宝石だ。

簡単に砕け散るわけがない。


ポケカ窃盗と、ジャニーズを並べる愚を重ねてお詫びして、そこから連想した、熱狂的なファンを幻滅させてしまった堕天使の系譜を振り返るぜ。