1988年にWBOが産み落とされてから、35年。
4−Belt Eraのトレンドは「複数階級制覇」から「団体統一」に変遷しているというのは、多くの日本メディアが指摘していますが、その見立てはあまりにも浅過ぎます。
複数階級制覇も団体統一も、その根っこは全く同じです。
もっと正確にいうと、複数階級制覇の流行も団体統一戦が積極的に行われるようになったのも「世界タイトルの価値が暴落したがゆえ」という、腐った根っこが同じなのです。
1960年代末のWBC、80年代半ばのIBFがWBAに反旗を翻す形で分離独立しました。それはタイトルの価値が2分の1、3分の1にシュリンクしてしまう愚行であったことは論を待ちません。
80年代終盤のWBO発足も、当初は「4分の1」の愚行に〝過ぎませんでした〟。
「1団体1階級1王者」の大原則が守られていた3団体時代までは、認定団体にもまだ最後の良識があったのですが…。
4−Belt Era初の完全統一王者はオスカー・デラホーヤに勝利したミドル級のバーナード・ホプキンス。そのホプキンスに勝ったジャーメイン・テイラーにUndisputed Titleがリレーされたのが2005年。
そこから3人目のテレンス・クロフォードが生まれるのは2017年、12年もの歳月を要しました。
しかし、2018年にオレクサンダー・ウシク、2021年にジョシュ・テイラーとカネロ・アルバレスの2人、2022年に至ってはジャーメル・チャーロとデビン・ヘイニー、井上尚弥と3人ものUndisputed Championが誕生しているのです。
マウリシオ・スライマンが「フランチャイズ王座がWBCの最上位にしてUndisputed Title」と騙ったことから、テオフィモ・ロペスと、ロペスに勝ったジョージ・カンボソスをUndisputed Championとみなしていた愚かなメディアも存在しましたが、腐敗団体の会長の一言で価値が左右されるなど絶対にあってはならないこと、世界王座の価値暴落の象徴のような出来事でした。
フランチャイズは名誉王者やダイヤモンド王者と違い「最上位にして防衛義務がある」と、最初から明言していれば良かったのです。

3団体時代までのUndisputed Championは、マービン・ハグラーにしてもマイク・タイソンにしても統一王座を防衛する、その階級に君臨する絶対王者でした。
しかし、近年のUndisputed Championは井上尚弥もそうであるように、頂点に立つのが目的で、防衛・君臨はせずにタイトルを返上するのがトレンドです。
かつて認定団体が統一戦を忌み嫌っていたのは、ライバル団体との確執・軋轢だけではなく、むしろ統一王者が長らく君臨するとビジネスチャンスが失われるからでした。
しかし、統一王者が君臨することなく、すぐに王座を手放してくれるなら、ビジネス上の問題は全くありません。
承認料が高い(興行規模が大きくなる)統一戦で稼ぎ、勝者のタイトル返上で空位になった王座で新王者決定戦を行うーーー認定団体にとって理想的なビジネスモデルが完成したのです。
Undisputed Championは、地味でも実力はある、そんな恵まれないファイターが並んでいますから、もしタイトルをすぐに返上しないようなら認定団体は何かしら理由をつけて、剥奪や暫定王座決定戦を行います。
地味でない、唯一無二の例外はカネロ・アルバレスです。カネロがライトヘビー級にちょっかいを出そうが、試合間隔が空こうが、どの団体もタイトル剥奪に動こうとしない理由は、もはや語るまでもありません。


コメント
コメント一覧 (3)
WBC WBAミニマム級タイトル統一戦は、
お金儲けの理由で実現されたのですね。
ある意味最強(日本の)を決めるのだから良いのですが、
統一王者として一回防衛してくれたほうが、
箔がつくのですが。
井上尚弥は世界バンタム級四冠統一王者として
WBC世界スーパーバンタム級王者に
挑むとおもいましたが、あっさり返上して
挑戦者になってしまいました。
減量苦もあるとおもいますが、
ゴメス対サラテみたいに王者対決してくれたほうが、
集客力が増すと思うのですが、
何かの事情なんですね。
フシ穴の眼
が
しました
かといって1団体1階級1王者に戻るなんてことはありえないでしょうね。
フシ穴の眼
が
しました
フシ穴の眼
が
しました