Saturday 18, June 2022
  
Madison Square Garden Theater, New York
commission:New York State Athletic Commission
promoter:Bob Arum, Joe DeGuardia
matchmaker:Brad Goodman
inspector:Matthew Delaglio

WBC Light Heavy 
IBF  Light Heavy 
WBO  Light Heavy 

Artur Beterbiev (No. 2) 
vs.
Joe Smith Jr. (No. 3)
Artur-Beterbiev-vs-

過小評価されてきたパンチャー同士の対決です。

「アルトゥール・ベテルビエフはPFPリストに入れるべき。対戦相手の出方に合わせて重圧をかけていく、実に理に適ったスタイルだが、その強打だけが目立って技術の評価が疎かになっている」。

その通りだと思います。本当なら、オレクサンダー・グボジーグに勝利した時点でPFP入りで何の問題もなかったはずです。

この言葉の主のティモシー・ブラッドリーも自身のPFPリストにベテルビエフをランクしていません。

6月9日に更新されたESPNのMythcal rankingでブラッドリーの脳内妄想順位は、1. Crawford, 2. Inoue, 3. Spence, 4. Alvarez, 5. Fury, 6. Usyk, 7. Lomachenko, 8. Stevenson, 9. Davis, 10. Haney。

15人の投票者でベテルビエフを10傑に入れたのはテディ・アトラスだけ( 1. Crawford, 2. Bivol, 3. Inoue, 4. Usyk, 5. Spence, 6. Alvarez, 7. Lomachenko, 8. Fury, 9. Davis, 10. Beterbiev)。

今日、WBO王者ジョー・スミスJr.から鮮烈な勝利を収めてもPFPにランクされることはないでしょう。

そのスミスJr.もまた過小評価され続けているスラッガーです。

アマチュアではジュニアオリンピック優勝、エンパイアステートチャンピオン、ニューヨークメトロチャンピオン、ニューヨーク・ゴールデングローブ・チャンピオンなどのタイトルをコレクションするものの、世界選手権や五輪の檜舞台での実績は皆無。

2016年6月18日にNBCで世界中に放映されたメインイベントで、アンドレイ・フォンファラを1ラウンドでKO、リング誌のUpset of the Year に選出されました。

その勢いに乗って、次戦でもバーナード・ホプキンスをリング外に叩き落とす衝撃的なKOで番狂わせ、生きる伝説を引退に追い込みます。

しかし、サリバン・バレラからダウンを奪うも判定負け。ドミトリー・ビボルには12ラウンド36分間の授業を受けてしまいます。

「トップ戦線で勝てば番狂わせというレベルの選手。つまり世界基準の実力はない」。

それでも、建設現場で働くスミスJr.は、This is worker's hero.。会場には現場仲間たちが駆けつけ、野太い声援を送ってきました。

そして、徐々にボクシングに集中できる時間が増え、それは技術と体力の向上に直結しました。

ウィリアム・ヒルのオッズは、スミス勝利は9/2(5.5倍)で昨日から変わらず。しかし、ベテルビエフ勝利は1/8(1.13倍)から1/6(1.67倍)と、わずかながら下振れ。

大番狂わせの〝予震〟かもしれませんが、ボクシングファンとしては、ベテルビエフがパーフェクトレコードを18戦全勝18KOまで伸ばして、ドミトリー・ビボルとのUndisputed Championを賭けた大一番を盛り上げて欲しいところです。