まずは、この突っ込みどころ満載のトーナメント表をご覧あれ。

IMG_6960

何故、最も実績の乏しい無冠のマイク・タイソンがシードされているの? 

WBCブロックで1回戦敗退したピンクロン・トーマスが、いきなり敗者復活で準決勝進出ってどういう理屈?

この右脇の「マイケル・スピンクスvsジェリー・クーニー」って、これは何?何ブロックなの? 

そんなツッコミ、疑問はたった一言で解決します。

「これがボクシングです」。 
IMG_6970
そして、このトーナメント表にはないWBA世界ヘビー級タイトルマッチ(1986年1月17日ジョージア州アトランタ・オムニアリーナ:王者トニー・タッブスvs挑戦者ティム・ウィザスプーン)の試合前記者会見。

HBOとDynamic−Duoが「ヘビー級完全統一トーナメント=The Undisputed heavy weight champion Series」を開幕させると発表しました。

興行を仕切るDynamic−Duoはドン・キングとブッチ・ルイスが共同出資して設立した、このトーナメント限定のプロモート会社。

ドンとブッチは前年1985年春からアリの引退から沈滞ムード漂うヘビー級で持ち駒を激突させるトーナメントを構想していました。

彼らのスペードのエースはマイケル・ジェラルド・タイソンとマイケル・スピンクス 、二人のマイケルでした。

ちなみに、カス・ダマトが亡くなったのは1985年11月。つまり、タイソンがダマト存命の頃から、ドン・キングと関係を深めていたのは100%間違いない事実です。

そして、それは「1985年ではない」というのが通説です。つまり「もっと前」。

日本のタイソン信者らが酔っている美談は、時系列も事実も全てが間違い、狂った虚構の美談です。

「ダマトが亡くなってタイソンは狂ってしまった」のではありません。タイソンは最初から狂ったまま、ダマトはタイソンを甘やかすことしか出来なかったのが事実です。


怪人の権謀術数が錯綜する嵐の中で、ドルの計算しかしていないHBOと、闇の中で産まれ、引退するまでその闇に囚われていたタイソン…。

怪人たちが書いた台本の線路を疾走するブレーキのない超特急の行く先は、「破滅」に決まっていました。

そして、タイソンだけが終着駅まで途中で降りることが許されなかったのです。
IMG_0140 (1)

しかし「21世紀には死んでいるか刑務所の中」と決めつけられていたタイソンだけが破滅の向こう側に辿り着いて、穏やかな幸せを手にすることが出来ました。

なんという奇跡でしょう。

あの走る棺桶にしか見えなかった超特急の本当の終着駅は、もしかしたら「幸福」だったのかもしれません。