WBOウェルター級王者テレンス・クロフォードが11月20日、ショーン・ポーターを迎えて防衛戦を行います。

ウェルター級に上げてから低レベルな対戦相手ばかりと戦ってきたクロフォードが、ようやく強豪との対戦に漕ぎ着けました。

非常に興味深いマッチアップですが、今夜のお題はPPV。

ボブ・アラムは「このクラスの大きな試合になるとPPVでなければ成立しない」と語り、その価格については具体的な数字は明かしませんでしたが「業界水準よりもリーズナブルなものになる」としました。

何を「業界水準」と考えているのか不明ですが、80ドル以下、おそらく50ドル前後ではないでしょうか。
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クロフォードはボクシングファンなら誰もが知る〝PPVキラー〟。これまでも「カネロがスタジアムで集客する方が多い」という喜劇的な数字を叩き出してきました。


33歳のスイッチヒッターは、これまで2度のPPVに挑戦(ビクトル・ポストル戦&とアミール・カーン戦)しましたが、5万件と15万件の大失敗。

ポストル戦は@60ドルでしたから総売り上げは300万ドル。人気者カーンとの一戦は70ドルで1050万ドル。ここから両者の報酬と経費を差し引くわけですから「私たちを笑わすためにクロフォードのPPVをやってくれたんだろう」(エディ・ハーン)という大惨敗でした。

しかも、この数字はいずれもかなりサバを呼んでいるとも言われています。それほど人気がないんです、クロフォード。地元オマハの会場ならフルハウスにできるのですが…。

今回の報酬はクロフォードが600万ドル、ポーターが400万ドルが最低保障と見られています。

もし@50ドルで1000万ドルを稼ぐには20万がマスト。しかし、それだと二人の報酬を支払っておしまい。アンダーカードの報酬や諸経費、プロモーターの手数料、WBOへの承認量…もろもろ考えると最低でも25万件は売りたいところです。

しかも、これは@50ドルでの想定。@40ならもっと売上件数を増やさなければなりません。

この25万ラインをクリアすると、両選手に歩合報酬が入ることになりますが…「ポーターの方が人気がある」というホラーな試合、悲惨な喜劇が繰り返されなければいいのですが。

オリが悪いことに11月は「タイソン・フューリーvsデオンティ・ワイルダー」(10月9日)「カネロ・アルバレスvsケイレブ・プラント」(11月6日)とPPVのメガファイトが続きます。

“Those are two real interesting events on pay-per-view. But this one [Crawford-Porter] I think will hold its own and we’ll get a lot of people watching.”

いつも強気で大風呂敷を広げるアラムも「ヘビー級とカネロの試合は大きなイベントになるだろう。でも、クロフォードvsポーターだってそれなりに悪いカードじゃないと思うよ」と完全に弱気です。

さらに「PPVの肝心要は価格。価格設定を間違わなければ、ウェルター級屈指のカードなんだからビジネスとして成功するはず」と、やはりいつもの大言壮語は影を潜めています。

クロフォードの不人気、目も当てられないPPVの記憶がトラウマになっているのでしょう。

フューリーもプロモートしているとはいえ、トップランクの立場は弱いですから、フューリーの黒字でクロフォードの大赤字を補填するというわけにもいきません。

全く人気はないのに強いウェルター級ボクサー…最悪です。

プロモーターにとって死神か悪魔以外の何物でもありません。

ナイトメアに渾名を変えるべきかも、クロフォード。