SATURDAY, JULY 17
San Antonio, Texas (Showtime)
Jermell Charlo (C, ) vs. Brian Castano (No. 3)
12 rounds – junior middleweights
(for Charlo’s Ring/IBF/WBA/WBC and Castano’s WBO title)
ミドル級のバーナード・ホプキンスが2004年9月に4−Belt Eraで初めて4団体完全統一王者(Undisputed Champion)になりました。
しかし、二人目のUndisputed Championの誕生は約13年後の2017年8月、ジュニアウェルター級のテレンス・クロフォードの登場まで待たねばならない難産になります。
ところが、1年も経たない2018年7月にオレクサンダー・ウシクがクルーザー級でUndisputed Championの座に就き、2020年10月にテオフィモ・ロペスがライト級(まともなメディアは完全統一を認めていませんが)、2021年5月にはジョシュ・テイラーがジュニアウェルター級で主要団体のベルトコレクションをコンプリートします。
そして、今日のジュニアミドル級完全統一戦で「ジャーメル・チャーロvsブライアン・カスターニョ」の勝者が、今年2人目、この4年で5人目のUndisputed Championとなります。
年末に、カネロ・アルバレスとケイレブ・プラントの試合がセットされると、今年3年目、この4年で6人のUndisputed Championが誕生〝出産ラッシュ〟にさらに加速がかかります。
「誰が一番強いのかはっきりさせたい」(井上尚弥)、「Undisputed Championは自分にとって一つのゴール」(カスターニョ)という動機付けは、アスリートとして全くもって健康的です。
Undisputed Championへの磁力が強まることは、このスポーツにとって100%素晴らしいことです。
一方で、すでに人気面で大きな果実を手にしているカネロや、テオフィモを例外に、現代のUndisputed Championはスターダムの頂点に登ることができない「地味な実力者」に甘んじてしまっています。
ヘビー級やウェルター級、ミドル級のような人気階級では統一への磁力を撹乱させる要素が多いことも、現代のUndisputed Championが人気を伴ったスーパースターに辿り着けない理由の一つかもしれません。
あるいは、人気がないことに苛立つ実力者がUndisputed Championを目指すという「ニワトリかタマゴか」な側面もあるでしょう。
さらに、Undisputed Championの座を掴むと、その牙城を長く守るよりも人気階級に舵を取る傾向が強いことも完全統一の価値を伝えきることができない一因です。
いずれにしても、4−Belt Eraでは王者の価値がかつてないレベルまで下落していることが、統一機運をもたらしているものの、完全統一したとしてもそれに見合った人気は得られないという大きなジレンマがあります。
その意味で、4−Belt EraにおいてUndisputed Championが最も輝くのは「上の階級」が存在しないヘビー級です。
あるいは、北米でのカネロや、日本国内の井上のようにすでに人気と評価を勝ち取っているファイターがUndisputed Championになることは、さらなる勲章という意味があるでしょう。
人気がない、注目を浴びたいからUndisputed Championを目指す…その気持ちは理解できますが、人気や注目を望むならUndisputed Championという方法論は間違っていることは、すでに前例によって証明されています。
人気や注目を求めるなら、Undisputed Championになるよりも、パッキャオがやってのけたように冒険的なマッチメイクを重ねる、あるいはメイウェザーのように下劣な性格をセルフプロデュースして世間を煽るか…。
Undisputed Championが人気に直結しない、悲しい時代です。

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